就職難が原因か、大学生12万人が人民解放軍入隊へ―中国

Record China    2009年9月4日(金) 19時37分

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3日、今年中国人民解放軍に入隊予定の大学生が約12万人に上ることが分かった。金融危機や就職難などの影響とみられる。写真は09年2月、中国人民解放軍済南軍区への入隊者。

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2009年9月3日、新華社通信(電子版)によると、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは2日、「厳しい就職状況が中国人民解放軍に豊富な人材をもたらす」と題した記事を掲載し、中国人民解放軍が今年、大卒者および大学在校生約12万人を迎え入れると報じた。

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記事によると、軍人約230万人を擁する中国人民解放軍は、これまで若くて優秀な人材の確保に苦労してきた。しかし、金融危機などによる世界的な経済不況によって、今年は中国でも就職活動が例年以上に厳しくなっており、仕事を見つけられない大学生が軍を安定した就職先と見なし、続々と入隊志願してきているという。

また、中国人民解放軍と中央政府は優秀な大学生を確保するため、入隊者に対し大学の1年の学費に相当する6000元(約8万1000円)の返還や、入隊後の早期昇進を約束するなど、大学生への優遇政策を採用している。その結果、入隊希望者が増え、今年は大学生約12万人が入隊予定となっている。

こうした優遇措置について、北京工業大学就職指導センターの責任者は「厳しい就職状況に直面している大学生にとって非常に魅力がある」と認めつつも、中国人民解放軍の人材募集システムの不備を次のように指摘する。「現在の募集システムでは、大学生は7月に卒業するにもかかわらず、中国人民解放軍への入隊の正式な合否は12月になって初めて分かる。今年の入隊予定者12万人は個別に合格を確認しているであろうが、学生にとっては不確定要素が大きく、合否が確定するまでに気が変わる可能性もある。また、合否の発表までに他の職が見つかればそちらへ進むことも考えられる」と話し、優秀な人材確保のためには募集システムの改善が必要との考えを示している。(翻訳・編集/HA)

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