Record China 2009年9月4日(金) 11時37分
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3日、たびたびの“パクリ疑惑”で世間を騒がせる中国のアニメ界。このほども国営テレビ局が放映する“教育”アニメが、日本のアニメ作品に酷似していると指摘された。こうした現象の主因は「製作コスト削減」にあるという。写真はパクリが指摘された作品の比較画像。
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2009年9月3日、たびたびの“パクリ疑惑”で世間を騒がせる中国のアニメ界が再び、「創作力」を問われている。先月末より国営テレビ局で放映開始した児童向け“教育”アニメが、日本のアニメ作品に酷似しているとして騒動を巻き起こしている。現地のアニメファンの分析によると、「製作コスト削減」がパクリの主因だという。揚子晩報の報道。
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先月22日に国営テレビ局・中国中央電視台(CCTV)の児童向けチャンネルで放映開始された全52話のアニメ「心霊の窓」。昨年5月に発生した四川大地震などを題材に、温かい人情を説くなど教訓的作品であるにもかかわらず、「内容も面白い」として好評を博していた。しかし、インターネット上ではこの作品が「日本のアニメに酷似している」との非難が相次いでいる。
「パクリ元」と指摘されたのは07年の日本のアニメ映画「秒速5センチメートル」。模倣されたのはストーリーではなく作画手法で、数々のシーンにおいて登場人物のポーズ・外見的特徴や構図などがほぼ“完全コピー”されている。ネット上ではこれらを比較するキャプチャ画像が多数公開され、「子供に真心を諭すとの名目を掲げておきながら、製作陣が最も基本のモラルを守らないとは!」と 非難の声が上がっている。
中国のアニメファンらは、なくなることのない国産アニメのパクリ騒動について、「製作コスト削減が目的」と指摘する。ある業界関係者も「製作過程をよりスピーディに、労力をカットするためには既存作品の模倣が手軽。製作側は何よりもコスト圧縮を重要視している」と明かした。製作初期におけるシナリオ作りは作品の独自性や創作力が最も必要とされるプロセスだが、「登場人物のしぐさ1つとっても何度も推敲を重ねるような世界。人件費削減をしたいなら、この段階で“クローン作成”作業が行われる必要がある」という。
なおかつ、中国のアニメ界は慢性的な「シナリオ不足」。国内のアニメ製作会社の多くは、専門の脚本家部門を設けていないという。必然的に既存の題材をパクることになるわけだが、その主な対象は日本のアニメ作品となっている。その理由は、日本製アニメが同じく低コストで製作されている点。欧米のアニメは技術面などで多大な製作費をかけている作品が多いため、パクリづらいという。(翻訳・編集/愛玉)
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