Record China 2009年8月26日(水) 7時57分
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2009年8月、ブログ「21世紀中国ニュース」は、中国の山寨携帯に関する記事を発表した。本体価格こそ安いものの、一部の製品には「悪意のあるプログラム」が仕込まれており余分に電話料金がかかるなどの問題があるという。写真は北京市の携帯電話市場。
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2009年8月、レコードチャイナのライターによる個人ブログ「21世紀中国ニュース」は、中国のいわゆる「コピー携帯」、山寨携帯に関する記事を発表した。本体価格こそ安いものの、一部の製品には「悪意のあるプログラム」が仕込まれており余分に電話料金がかかるなどの問題があるという。
【その他の写真】
同ブログの内容は以下の通り。
最近、日本メディアでもニュースを目にすることが多くなった中国の山寨携帯。正規の企業登録、認可を受けていない“怪しい”会社による製品ですが、今や中国携帯市場の主力製品となっています。年1億台以上が生産され、海外にも輸出されているほど。
その背景となっているのが携帯電話の水平分業のトレンド。山寨携帯メーカーには従業員10人以下、マンションの一室で作っているような企業も多いようです。パーツさえ集めれば簡単に作れてしまうよう。日本も法的規制さえクリアできれば、自作パソコンならぬ自作携帯ブームが起きても不思議じゃないですね。
安いものなら新品でも3000円ちょっとで買えてしまう価格が山寨携帯最大の魅力。ところがその安さに落とし穴があったというのが今回ご紹介する記事です。今年8月に中国中央電視台(CCTV)の番組「経済と法」で、その安さの謎を解明する番組が流されました。
一部の山寨携帯には「悪意のあるプログラム」が仕込まれており、勝手に携帯の有料情報サービスに登録してしまうというもの。サービスプロバイダーと山寨携帯メーカーは手を組んでおり、キックバックを受けることで収入を得ているそうです。勝手に有料サービスに加入させられても、メール1通当たり1元(約14円)とか月5元(約69円)とか一人当たりの支払額はたいしたことにはなりません。しかし塵も積もれば山となる、なかには月4〜5億元(約55〜69億円)を売り上げるサービスプロバイダーもいるそうです。
山寨携帯メーカー自体は連絡がつかない“怪しげ”な会社であっても、サービスプロバイダーは電話会社と契約している身元がはっきりとした会社のはず。なんで取り締まれないのか不思議でなりませんが、CCTV記者が電話会社に尋ねたところそのあたりはのらりくらりとかわされています。有料サービスは電話料金の一部として引き落とされ、電話会社にも手数料が入るだけにあまり取り締まる気がないのかもしれません。
生き馬の目を抜く中国市場でどのようにして“安さ”を実現するか。その秘密の一端がわかる面白いニュースでした。「安いものには裏がある」とはまさにこのこと。留学生などあまりお金がない日本人もついつい安いからと山寨携帯を買ってしまいそうですが、だまされないように気をつけないと結局損をしそうです。(筆者:chinanews)
■「21世紀中国ニュース」は中国在住経験を持つ翻訳者のブログ。『21世紀は中国の世紀』と言われその成長がもてはやされるなか、「このまますんなりと発展が続くとは思えない」と考え、スポーツにとどまらず中国関連の「気になるニュースをピックアップし」紹介している。FC2ブログに掲載。
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