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<映画の中のチャイナ>優しさに包まれた「東アジアの縮図」を描く〜『私の叙情的な時代』

Record China    2009年8月5日(水) 13時52分

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09年8月、「第31回ぴあフィルムフェスティバル」における自主制作映画のコンペティション「PFFアワード2009」で企画、技術の両賞を受賞した「私の叙情的な時代」。

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2009年8月、09年度の「第31回ぴあフィルムフェスティバル」における自主制作映画のコンペティション「PFFアワード2009」で企画賞(TBS賞)、技術賞(IMAGICA賞)の両賞を受賞した『私の叙情的な時代』(任書剣監督)。

その他の写真

■■■■

中国から日本に留学している主人公・趙明の出身地は南京。

映画の冒頭、趙明と近所の中年女性とがゴミ置き場で

交わす何気ない会話が印象的。南京大虐殺の話題に立ちすくむ日本人への配慮から、彼は出身地の話題を避けようとし、それでも聞かれて「南京」と答える。すると、相手は彼との会話から身を引く。これは、30代前半と若い任書剣監督の心象風景を象徴する場面かもしれない。

中国人と日中戦争に関連して真面目に語り合ったことがある日本人なら、そのほとんどが、相手のふだんの友好的な様子とは不釣り合いな、激しい反日感情の噴出に驚いた経験を持っているはずだ。だから相手が南京出身かどうかは日本人にとってはあまり意味を持たないのだが、趙明の若さゆえにみられる日本人に対する気配り、優しさが本作の基調を形作っている。

■■キャラが立つ登場人物たち■■

本作で一番気に入ったのは、どの登場人物も、麻生太郎首相が言うところの「キャラが立っている」ところだ。

つまり、それぞれのキャラクターが良きにつき悪しきにつけ強烈な個性を主張している。

「超シビアで現実主義者」と評される主人公役のアンソン・ラムはメリハリの利いた演技で、金稼ぎに懸命だが決してそれだけではない多様性を好演。彼に絡む台湾からの留学生の女性はプロの演劇人ではない良さがある。最初は「私は中国が大嫌いです」と言っていたが、つかみどころのない品のいいお嬢さんらしさで彼を引きつける。「パンダの夢は何?」という謎なぞが二人をつなぐキーワードになっているのも、中台の急接近で中国から台湾へのいわゆる「贈呈パンダ」が昨年実現したばかりのタイミングで実に面白い。

後味が強烈なのはマイペースで生きる熟年日本人発明家の「平井さん」だ。実際に日中ビジネスに関わっている現役ビジネスマンのとつとつとした話し方、そして周囲のことに頓着せずあくまで自分のこだわりに固執するオタク的な行動パターンには「ああ、日本人にいるよ、こういうタイプ」と妙に納得させられる。そして韓流ブームに乗って日本人ガールフレンドをゲットしたお調子者韓国人留学生。

でも、だれもが一方的に欠点だらけというのではなくそれをカバーしてあまりある良さを見せてくれる。

また、インドネシアの華僑排斥運動を逃れて来日した中国系男性も、登場シーンはごく少ないものの、映画の奥行きを深めている。不法滞在中に結婚して息子が生まれたものの、不法滞在が発覚し一人だけ強制送還されるが、祖国で再起を誓う。その彼には悲劇的な結末が与えられ一瞬言葉を失うが、人間の関係だけでなく自然現象の厳しさとの対比、日中関係だけでなく台湾、韓国、インドネシアという国際的な舞台の奥行きが本作の視野の広さを示している。

■■優しさに包まれた「東アジアの縮図」■■

子役ではなく実際に中国人経営の保育園に通う可愛い子供たちの出演者たちやバイオリン教室の様子、そこに登場する中国女性らの会話も興味深い。

このごろは日本でも時に物騒な事件も報じられるが、戦争状態が続くパレスチナなどに比べれば「やはり平和な日本」では、こうした外国人コミュニティにおける穏やかな空気の流れが一つの現実ではないかという気にさせられる。先日公開されたジャッキー・チェンの「新宿インシデント」、新宿・歌舞伎町を舞台として銃を使った抗争が当たり前で、いとも簡単に腕が切り落とされるような「中国人=バイオレンス」というかつての時代のイメージとは好対照な、日本における「東アジアの縮図」である。

中国人を含め日本に住む外国人はいまも増え続けており、日本人も接触・交流する機会が否応なく拡大している。留学生コミュニティだけではなく、そうした機会がある多くの関係者に見てもらいたい作品だ。

<映画の中のチャイナ02>(文章:kinta)

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