Record China 2008年11月15日(土) 21時11分
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機会があって、世界10か国のカメラマンとともに中国の奥地へ撮影旅行に行くことになったわたし。国も世代も違い、言葉もまともに通じない我々だったが、移動中のマイクロバスで「あること」をきっかけに心をひとつにし、友情を深めたのである。
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私は今、この原稿を中国で書いています。2週間の日程で、重慶市および湖北省の数都市を旅している最中です。いったい何をしているのかと言いますと、写真を撮ってまわっています。
【その他の写真】
世界10か国から約40人の写真家が、中国のある機関の招聘を受けて「世界から見た中国」というテーマで写真の腕を競っているのです。
なんでそんなところに私がいるのか??そこを話すと長くなるので、今回は割愛させていただきます。
撮影はいくつかのグループに分かれて行われています。私はドイツ人、ポルトガル人、イギリス人、そして地元中国人カメラマン及びスタッフ達と寝食を共にしながら活動しています。年齢も20代半ばから60代までと、国も世代も全然違う人間が一堂に行動しているわけです。想像してみてください。実に楽しい毎日が繰り広げられています。これまた語りだしたらきりがないので、ひとつだけエピソードをお話いたします。
移動中のマイクロバスの中での出来事です。バスの前方では中国人スタッフが中国語特有の大きな声で何やら打ち合わせを。僕の斜め前に座っているイギリス人は読書。僕の後方ではドイツ人とポルトガル人が英語で楽しげに雑談していました。とその時、どこからともなく携帯の着メロが聞こえてきました。ベートーベンの「第九」。どうやら中国人スタッフの携帯らしいのですが、カバンをゴソゴソしながら携帯を取り出すのに時間がかかっている様子。車内に鳴り響く「第九」の曲。やがて後方のドイツ人が曲を口ずさみ始めました。「ラ〜ラ〜ラ〜ラ〜♪」今度は隣のポルトガル人も。「ラ〜ラ〜ラ〜ラ〜♪」それに耳を傾けていると、なんとなくつられて僕も口ずさんでしまいました。すると、本を読んでいたイギリス人も他の中国人たちも楽しげに歌いだし、バスの中では「第九」の大合唱が繰り広げられたのでした。
一瞬にして国や文化や世代を超えてひとつになれる…音楽の力ってすごいな〜、とあらためて実感させられた瞬間でした。ちなみにその時、電話が鳴った張本人は、その合唱に負けない位大きな声(中国語)で通話してました。(40歳/男性/レコードチャイナ所属カメラマン)
※「レコチャ広場」は、日本人による印象的な「中国体験」について自由に綴られた、ブログ形式のコラムです。レコードチャイナ編集部の企画で不定期に配信します。ぜひ、お楽しみに!
【コラム原稿を募集します】
当コーナーでは、みなさんによるコラム原稿を募集します。内容は親しみやすいものを400〜800文字程度で綴ったもの。原稿とともに、年齢・性別・職業(職種)をお寄せください。(本名で掲載を希望される方はその旨、お知らせください)
応募はrecordchina@gmail.comまで。ドット(.)を半角に直してからお送りください。
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