<漢方注射死亡事件>出荷分9割がすでに使用済み―中国

Record China    2008年10月11日(土) 16時22分

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11日、黒竜江省のメーカーが製造した注射液を使用した患者3人が死亡した事件で、メーカーが問題の注射液3600個を回収したが、その数は出荷分の1割に満たず、残り9割はすでに使用済みであることがわかった。写真が問題の注射液。

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2008年10月10日、新華社によると、中国南部の雲南省で製薬メーカー「完達山製薬廠」(黒竜江省)製の注射液「刺五山」を使用した患者3人が死亡した事件で、メーカーが問題の注射液3600個を回収したが、その数は出荷分の1割に満たない事がわかった。11日付で「京華時報」が伝えた。

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該当する2ロットの製造数はおよそ4万8000個。国や省から不良反応の通知を受け、製造メーカーが販売済み製品3600個を全国から回収したが、その数は全体の1割にも及ばず、残り9割はすでに使用済みだった。

同事件専門家チームのリーダーで昆明医学院第二付属医院医務部主任の孫躍民(スン・ユエミン)氏は9日の記者会見で、問題の注射液は不合格製品の可能性が高いと述べた。初期調査によると、問題の製品は薬液の色が微妙に異なり、混濁しているものなどが見られたという。具体的な原因確定にはさらに検査の必要があるとしている。

孫主任によると、刺五加注射液は単独製剤であり、他の薬品と併せて使用する必要がないものであるが、事件のあった病院でも注射液を他の薬品と併用していなかったことから、注射液の品質に問題があったと判断された。不良反応を起こした患者6人(うち3人が死亡)は同一病院の別の科でそれぞれこれらのロットの注射液を使用していたが、相次いで不良反応が起こり、神経、循環器、消化器、泌尿器、全身の筋肉などに一定の損傷を受けた。

この注射液に使用されているのは生薬「刺五加(日本語名:エゾウコギ)」のエキスで、滋養強壮作用や抗ストレス作用があるとされる。(翻訳・編集/中原)

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