全長35m、アジア最長の恐竜化石発掘される―新疆昌吉州

Record China    2006年8月28日(月) 3時31分

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人々の期待を集める中発掘された、アジア一長い恐竜の化石。

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2006年8月26日、晴れ。新疆(しんきょう)ウルムチ市から約370?離れた昌吉州奇台県の恐竜溝は、いつもと違い人々で賑わっている。この日この場所で、世界が注目する恐竜化石の発掘が行われるためだ。中国科学院古脊椎(せきつい)動物・古人類研究所の専門家の話によると、この日アジアで最も大きい恐竜の化石が発掘される見込みとのこと。中央テレビ局は発掘現場の様子を全国に生中継している。午前10時、中国科学院古脊椎(せきつい)動物・古人類研究所の専門家たちは恐竜溝の発掘現場で作業を開始し、テレビ局の従業員も忙しく立ち働いている。この場所は現在「恐竜溝」と呼ばれているがもともと地名はなく、ただ砂漠が広がるのみだった。ここが恐竜溝と名づけられた理由は、1928年に古生物学者の袁復礼(エンフクレイ)教授が、付近でリストロサウルスの化石を発掘したことに始まる。これはアジアで初めてのリストロサウルスの発見だった。また1987年、中国とカナダの共同チームがマメンチサウルスの化石を発見し、当時アジア最大とされた。さらに2002年、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の責任者徐星(ジョシン)教授と、アメリカワシントン大学の科学研究員たちが、この地域で最も古いティラノサウルスの化石を発見した。このように多くの恐竜の化石が出たため、人々はここを「恐竜溝」と呼ぶようになったのだ。今回作業を行っているのはマメンチサウルスの化石で、2001年に発掘がスタートした。生中継前に2か所から発見された頸椎と手足の化石から判断すると、これはアジア一長い恐竜の可能性があると専門家が推測した。恐竜溝周辺には多数の恐竜の化石が埋まっており、保状態もとてもよい。このような出土状態から、動物たちは短時間の間に死亡し、しかもすぐ土中に埋められたのではないかと考えられている。恐らく突然の自然災害のため、たとえば火山の爆発や洪水などという説が有力だ。同日午後4時、化石恐竜の輪郭が少しずつ現れてきた。中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の専門家が測量をした後、皆の顔から笑みがもれた。なぜならこの化石が、なんと2つの記録を更新していたからだ。まずこの恐竜は首の長さが15mで、世界で最も首長の恐竜と分かった。さらにこの化石の身長は16m、体長35mであり、アジア一長い恐竜だと研究所の王海軍(オウハイグン)さんは述べた。今回発掘場所の責任者でもある王さんの話によると、専門家は今後発掘範囲を広げて活動を行う予定とのこと。中国では発掘された恐竜化石に、学名でない一般名をつける習慣がある。この恐竜の一般向けの名称について、昌吉州の州長馬明成(マミンツン)さんは、中央テレビ局の取材を受ける時にこう述べた。「恐竜の故郷は昌吉州であり、その165万人の住民が、この恐竜の通称を『昌吉竜』としたいと考えている」。この話題の恐竜の化石はこれから北京に運ばれ、公開・展示される予定だ。

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