Record China 2017年12月2日(土) 20時10分
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28日、韓国・ソウル新聞は、経済協力開発機構が行っている子どもたちの国際学力調査の結果を受けて分析された、韓国の中学・高校生の学習の特性について報じた。資料写真。
2017年11月28日、韓国・ソウル新聞は、経済協力開発機構(OECD)が行っている子どもたちの国際学力調査(PISA)の結果を受けて分析された、韓国の中学・高校生の学習の特性について報じた。
PISAはOECD加盟国などを中心に3年ごとに実施される15歳児の学習到達度調査で、15年には世界72カ国54万人を対象に実施され、韓国からは中学3年、高校1年の計5749人が参加した。韓国教育課程評価院が2015年のPISAの結果を基に韓国の生徒の学業成就の特性を分析したところ、韓国の中高生は「問題を解く速さ」で世界最高レベルにいることが確認されたという。
分析結果によると、PISA試験の科目ごとの制限時間は60分だが、韓国の生徒らは中央値で読解科目は24分、数学は24分、科学は28分で解き終えていた。これはいずれも72カ国で最も速い記録という。中央値とは、問題を最も速く解いた生徒から最も遅く解いた生徒までを並べた際、ちょうど中間にある値を意味する。韓国の生徒の成績は、読解で4〜9位、数学で6〜9位、科学で9〜14位を記録した。
一方で、15年の全科目で到達度1位となったシンガポールは、問題を解く時間は読解力が約32分、数学が約28分、科学が約37分と韓国より遅かった。
このことから、韓国の生徒らは記述式問題より制限時間内に決められた答えを求める問題を解くのに慣れており、問題を速く解くのが習慣化していると評価院は解釈した。また韓国の生徒らの到達度ランキングが以前より下がったことについて、「理由は精密に分析しなければ分からないが、もう少し余裕を持って問題を解く習慣を育てる必要がある」と韓国の子どもたちの学習の問題点を指摘した。
なお、韓国の生徒らは塾通いなどに忙しく、「最近放課後に運動をしたか」という質問に「はい」と答えた割合が男女とも世界で最も少なかったという。また「最近2週間で学校を無断欠席したことがある」と回答した生徒の割合は1.9%と、調査に参加した55カ国の中で日本に続き2番目に低く、「遅刻」も19.4%と少ないなど、韓国の生徒の学校生活は全体に「模範的」だったと記事は伝えた。
この報道に、韓国のネットユーザーからは「これは生徒の問題というより、教育課程の問題でしょ」「詰め込み式教育のせいでクリエーティビティーに欠ける」「教育や社会システム自体が『パリパリ(韓国語で速く速くの意)』だから」など、国の問題と指摘する声が共感を呼び、「シンガポールのように試験問題を解いたら韓国の大学入試は不合格」「公務員試験は100分で100問。何としても速く解かなきゃ」など訴える声も相次いでいる。
また「だからノーベル賞が取れない」「試験に強い機械同然。でも世界に出ると三流」などの嘆き節や、「順位より人が優先される教育をして。韓国の子どもたちはもっと幸せに暮らす権利がある」と求めるユーザーもみられた。(翻訳・編集/松村)
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