人民網日本語版 2017年11月9日(木) 8時30分
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日本が長らく温めてきた「出国税」は、最近になり状況に進展があった。日本メディアの報道によると、日本政府は出国時に課す税金を2018年度税制改正大綱に盛り込み、19年度からの実施を目指すことを決定した。写真は奈良。
日本が長らく温めてきた「出国税」は、最近になり状況に進展があった。日本メディアの報道によると、日本政府は出国時に課す税金を2018年度税制改正大綱に盛り込み、19年度からの実施を目指すことを決定した。課税の対象は日本を出国するすべての人で、日本人も外国人も等しく対象だ。これはつまり、日本旅行の費用がまた一つ加算されることを意味する。中国中央テレビの財経チャンネルが伝えた。
▽日本国民も外国人観光客も課税対象
日本版「出国税」の課税対象には日本国民も、外国人観光客を含む日本を出国するすべての個人も含まれ、1人1回あたり1000円を徴収するという。人民元に換算すると約60元だ。現在考えられる最も可能性の高い実施方法は、他の出国税実施国の慣例に従って、航空機や船舶の運賃に税金を上乗せするというやり方だ。
日本政府は出国税の収入は国内の観光施設の整備や国内観光市場の振興などにあてるとしている。この情報が伝わると、外国人観光客の関心を引き起こした。
中国人観光客は「1年に何度も出入国するのに、いちいち60元を徴収する必要はないと思う」という人もいれば、「別に構わない。日本の観光施設はとてもよいので、人民元にして60元の1000円くらいなら払ってもいい」という人もいる。
▽日本政府に400億円の収入
調査データによると、2016年だけで日本の出国者数はのべ4000万人に迫り、このうち外国人が60%近くを占めた。1人から1回出国するごとに1000円を集めたなら、出国税により日本政府は毎年400億円の税収を手にすることになり、人民元に換算すれば約23億元になる。この金額は日本の観光庁の17年度予算の2倍にあたる。
日本国民は、「1000円は高くない。渡航計画に差し支えない。ただ最も気になるのは、集めた税金を何に使うのかということだ」との見方を示す。
報道によると、今年7月、日本政府は出国税の課税計画を検討した。現在、訪日外国人観光客は東京、富士山、関西地方の「ゴールデンルート」を訪れる人が中心であり、日本政府は観光客に他の地方都市に足を伸ばしてもらいたいと考えている。そこで観光資源の見直しや改善が不可欠になり、観光庁は新たな財源を利用して、地方の老朽化した建物、文化遺産、国立公園などの改修を行い、訪日外国人観光客により多くの「体験型消費」を提供し、世界中から観光客を誘致し、地方を訪れる流れをさらに推し進めたいとしている。
実際、出国税の徴収は他国に先例がある。たとえば米国や韓国にも似たような税金がある。報道によると、オーストラリアは出国する観光客から1人あたり60オーストラリアドル(約5250円)を徴収し、日本が参考にした韓国は1人あたり1万ウォン(約1025円)を徴収し、英国は飛行距離に応じて出国税を徴収し、2000マイル以下のエコノミークラス利用者からは1人あたり約115元(約1990円)にあたる金額を徴収する。フランスは欧州連合(EU)加盟国以外の国・地域に行く場合に約60元(約1033円)にあたる金額を、フランス国内とEU内の移動では約30元(約517円)にあたる金額を徴収し、主に空港建設の費用にあてている。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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