Record China 2017年10月11日(水) 22時30分
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中国では、雲南省上空で4日夜に爆発した隕石(いんせき)の破片と称する物体のインターネット販売が始まった。1グラム34万円程度の価格の場合もあるが、専門家は「99.9%は偽物」と断じた。写真は雲南省。
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中国では、雲南省北部のデチェン・チベット族自治州シャングリラ市上空で4日夜に爆発した隕石(いんせき)の破片と称して、「石のかけら」のインターネット販売が見られるようになった。1グラム2万元(約34万円)で販売されている例もあるが、専門家は「99.9%は偽物」と断じた。11日付で北京晨報が伝えた。
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雲南省の大理市やシャングリラ市では4日午後8時半ごろから、「巨大な流星があった。空全体が突然、明るくなった。閃光(せんこう)が2回ほど発生して、火球が天をすべっていった」といったSNS投稿が相次いだ。
小惑星が地球の大気圏に飛び込んだ現象で、小惑星は上空で爆発したと見られている。破片は隕石として地表に到達した可能性が高いとされているが、発見されたとの公式発表はない。
中国科学院紫金山天文台で惑星科学を研究する徐偉彪(シュー・ウェイビャオ)氏は「高空で爆発したので、(その後の)小惑星の軌道を判断することはできない」として、破片などの落下地点の特定は不可能と説明した。
しかしインターネットでは、「1個8000元(約13万7000円)」「1個1万元(約17万円)」「1グラム2万元」などの価格で、4日に落下した隕石の破片と称する鉱物質物体の販売が始まった。徐氏は掲載されている写真も確認して、「隕石として売られている物は99.9%偽物」と述べた。科学者として、実物を確認していない以上、全否定はしなかったようだが、事実上は「すべて偽物」と断言したに等しい。
地上に落下した隕石は、太陽系の成り立ちを解き明かす研究に役立つなど、学術的価値が高い。一方で、多くの隕石マニアがいることで、高価で取り引きされている。重慶晨報は10日、落下の可能性がある現地に隕石の破片を探すため「四方八方から数百人が押し掛けた」と伝えた。
11日付の北京晨報によると、現地では地元住民、専門の「隕石ハンター」、天文愛好家、さらに1日から8日までの国慶節(建国記念日)連休にたまたま現地を訪れていた人も加わり、オフロード車、GPS装置、ドローンなどを繰り出して、隕石探しに没頭したという。
匿名を条件に取材に応じた「隕石ハンター」は、「それらしい物を見つけて、隕石を見つけたと称している」と述べた。
徐氏は、隕石の破片発見は「海の中から針を引き上げるような、極めて小さな確率」と説明。隕石ハンターの1人は現地の地形を調べた後に、実際に発見するのは「難しすぎる」と嘆息した。海抜3000メートル級の山が連なり、自動車の入れない山を徒歩で捜索するしかないからだという。(翻訳・編集/如月隼人)
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