人民網日本語版 2017年7月25日(火) 23時50分
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ロシアのヤロスラヴリ国立師範大学は、ロシアにおける言語学の地域研究センターの役割を果たしている。
最近、ロシア連邦に属するサハ共和国の首都ヤクーツクの学生15人が初めて中国を訪問しサマーキャンプに参加し、黒竜江省黒河で中国語を学んだ。写真は書道を体験する14歳の学生(写真提供:人民視覚)。
ロシアのヤロスラヴリ国立師範大学は、ロシアにおける言語学の地域研究センターの役割を果たしている。同大学が最近発表した調査報告「漢字文化:中国語のロシアにおける発信動向」によると、ここ10年間で中国語を学ぶロシア人が約3倍にまで増加し、1997年に約5000人だったその数は、07年に1万7000人に増加し、17年の時点で5万6000人にまで増加したとしている。人民日報が報じた。
同報告の調査・研究によると、ロシアで中国語を学ぶ主な場所は大学であり、中国語学習者全体の39%が大学で学んでいる。以下、中学・高校31%、言語クラス25%、中国孔子学院(中国政府が中国語や文化教育を広めるため世界各地で設置している公的機関)5%と続いた。ここ20年間で、中国語人材を育成する大学も目に見えて増加している。97年に中国語クラスを開設している大学は18校だったが、17年にはその数が179校にまで増加した。また、中国語クラスの開設を申請する私立の学校の数も毎年3%のペースで増加している。
ロシア高等経済大学国際金融・政治学院で働いているスヴェタさんは、このような変化を身をもって感じている。スヴェタさんがモスクワ大学アジア・アフリカ学院に入学した04年、中国語を勉強している人はまだ少なく、クラスの中にも数人しかいなかったという。また、関連教材も少なかった。学部を卒業した後、スヴェタさんは中国に留学し、中国で修士号、博士号の学位を取得し、昨年モスクワに戻った。現在、スヴェタさんは大学で中国語を教える講師として、3クラスを担当している。各クラスの生徒は約10人。その大学には、中国語教師だけでも15人おり、そのほとんどがロシア人で、中国人教師は3人だけだという。彼女は、「現在は、中国語関連の教材もとてもバラエティに富んでいる」と話した。
ロシアで中国語ブームが巻き起こっている主な原因は、ロシアと中国の関係が日増しに密になり、両国間の人員、文化交流も日に日に増加しているだけでなく、両国の貿易も盛んになり、ビジネスや仕事でも中国語を話せる人材のニーズが高まっていることなどが挙げられる。
ロシア経済発展部(省)が今年6月に公開した統計によると、ロシアの連邦構成主体の一つである沿海地方だけでも、中国系の企業が208社ある。そして、両国の往来は大幅な増加をみせており、16年通年でロシアを訪問した中国人観光客の数は前年比15%増の延べ107万3000人に達した。一方、中国を訪問したロシア人観光客の数も31%増の延べ118万3000人に達した。
ロシアでは、中国語クラスを開設している大学が100校以上あるだけでなく、モスクワ、サンクトペテルブルク、カザン、極東ロシアなどの小学校、中学校、高校なども中国語の授業を採用しており、中国語関連のコンテストやイベントも日に日に増加している。スヴェタさんが初めて中国語に触れたのも中学校の中国語の授業だった。現在、中国語を第二言語として学ぶ学生が日増しに増えている。
ヤロスラヴリ国立師範大学の同報告は、27年までに、中国語を学ぶ中高生の数は今の1万7000人から少なくとも2倍は増えると予想している。また、20年までに、ロシアは中国語を外国語として国家統一試験に盛り込むだろうとも予測している。(編集KN)
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