Record China 2008年5月4日(日) 7時40分
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ここ最近、北京市内で予定されていた大型イベントが相次いで中止となっている。写真は市内で行われた警備強化訓練。
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■■■■■2008年04月28日■■■■■
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五輪を控え、フリーマーケットも禁止に?
ここ最近、北京市内で予定されていた大型イベントが相次いで中止となっている。
友人の話によると、毎年5月の大型連休中に行われている数万人規模の野外ライブも今年は中止。少し前には、セリーヌ・ディオンの北京公演も突然、中止となった。その他の、人が多く集まるイベントも中止となっているものがあるようだ。
それに加えて、ごくごくローカルな話だが、私の住む住宅の掲示板にこんな張り紙が張ってあり、ちょっとしたショックを感じた。
これによると、「平安奥運(安全オリンピック)」と上級部門からの命令により、この団地で月一回行われているフリーマーケットを始め、各種イベントは今月より、一切停止する、ということだ。
北京五輪のためにフリーマーケットが中止?
私の住む団地では毎月1回、敷地内で、住民が自由に不用品などを販売できるフリーマーケットが開催されている。衣料品やCD、日用品など、なんて事はない「ガラクタ市」なのだが、住民同士の交流の場であり、僕も暇に任せてブラブラ歩いて、そのガラクタを見て歩くのは、それなりに楽しかった。特に大勢の人で混雑するわけでもなく、こじんまりしたほのぼのイベント。それが五輪のため中止というのは穏やかではないが、五輪を控えて、それだけ当局が敏感になっているということだろう。
「平安奥運(安全オリンピック)」とは、当局が一貫して掲げている標語で、先週末からは大々的なキャンペーンが行われている。市内の軍事博物館では、有名タレントがPRイベントを開き、多くの市民でごった返すということもあった。要は治安面で、国家や“上級部門”だけではなく、市民一人一人が気をつけようという呼びかけである。昨今の治安情勢もあり、これには理解はできるものの、何もフリーマーケットまで…というのが、団地の住民としての私個人の正直な感想だ。
ただ、住民の一人、広東省からきた陳さんは「オリンピックという大イベントを控えているわけだから、これもやむをえない。安全に五輪が開催されることを祈る」と語る。
政府部門などがビシッと管理をするイベントは可、住民の自発的イベントは一律禁止、となってしまえば、8月の五輪が何だか味気ないものになってしまうのだが…。
<注:この文章は筆者の承諾を得て個人ブログから転載したものです>
■筆者プロフィール:朝倉浩之
奈良県出身。同志社大学卒業後、民放テレビ局に入社。スポーツをメインにキャスター、ディレクターとしてスポーツ・ニュース・ドキュメンタリー等の制作・取材に関わる。現在は中国にわたり、中国スポーツの取材、執筆を行いつつ、北京の「今」をレポートする中国国際放送などの各種ラジオ番組などにも出演している。
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