韓国で怒りを抑えられない人が増加、カッとなっての凶悪犯罪も頻発=韓国ネット「生きるのに余裕がないから」「怒らず我慢するとばかにされる」

Record China    2017年6月27日(火) 5時40分

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21日、韓国で怒りをコントロールできない人が増え、中には犯罪につながるケースもあると、韓国・世界日報が伝えた。写真はソウルの地下鉄駅。

2017年6月21日、韓国で怒りをコントロールできない人が増え、中には犯罪につながるケースもあると、韓国・世界日報が伝えた。

ソウル江北(カンブク)サムスン病院によると、「外傷後悲憤障害」ともいわれる怒りの調節障害は、精神的苦痛や衝撃の後に怒りや憎悪の感情状態が長く続く症状のことをいう。自分でも知らないうちにカッとなって調節できない衝動を感じ、他人に対する攻撃的な行動として表れるものだ。

韓国では、否定的な感情のコントロールができないことが原因の犯罪も増加している。今月8日には、15階建てマンションに暮らす男(41)が、外壁塗装中の作業員らが流していた音楽がうるさいと彼らの命綱を切断し殺害する事件があった。また同19日には、普段から夫婦仲が悪かったという夫(67)が「瞬間的な衝動」から妻を凶器で刺し殺害する事件も。警察統計年報によると、2015年の犯罪者合計177万1390人のうち偶発的に犯罪を犯してしまった人は25万6669人(14.5%)と最も多く、特に、傷害や暴行といった暴力犯罪者の10人中4人(38.6%)が偶発的犯罪だったという。

しかし専門家らは「憤怒調節障害を犯罪の誘発要因にしてしまうことには警戒すべき」と口をそろえる。京畿(キョンギ)大学大学院・犯罪心理学専門のイ・スジョン教授は、「暴力犯罪は怒りと関係のないはずがないのに、最近は『憤怒調節障害』という言葉があまりにも簡単に使われ、怒りから罪を犯すのは仕方ないといったように考える流れすらある」と述べ、「犯行動機が納得できない無差別的な犯罪は、処罰レベルを強め厳しく処罰しなければならない」と強調した。また、ある精神健康医学科の教授も、「憤怒調節に失敗して凶悪犯罪を犯した場合は、また別の角度から見なければならない。精神病理(憤怒調節障害)だけで見てしまうと、免罪符になりかねない」と指摘した。

こうした指摘に、韓国のネットユーザーからは「生きるのに余裕がないからだと思う」「能力の70%で暮らせる社会にすべきなのに、90%、100%使っても希望が見えないから火病(韓国人特有の精神疾患)ばかり増加する」「我慢するとばかにされるから怒ってしまうんだ」と韓国のストレス社会が原因だと指摘するコメントが多く寄せられている。

また、「怒ると自分だけが損をする。人間は自らを調節できる存在」「僕も最近までカッとなってばかりいたけど、寝る前に瞑想(めいそう)動画を見るとかしてるよ。怒ってもいいことなんて一つもない」と諭すコメントや、「ストレスを受けたらすぐ解消しないと」「成果主義のせい。仕事に追われてストレスを解消する時間もお金もないから爆発してしまう。定時退社にするだけでもかなり良くなると思うけど?」と解決法を提案する声も上がった。(翻訳・編集/松村)

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