むらさわりこ 2017年4月9日(日) 11時10分
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語学の話をしている時に私が「日本語と中国語と英語を話す」と言うと、日本では大抵の人に「すごいですね!」と言ってもらえる。私自身も毎日コツコツと繰り返してきた語学学習の努力を褒められているようで素直に嬉しい。資料写真。
語学の話をしている時に私が「日本語と中国語と英語を話す」と言うと、日本では大抵の人に「すごいですね!」と言ってもらえる。私自身も毎日コツコツと繰り返してきた語学学習の努力を褒められているようで素直に嬉しい。
しかし中国人夫からすると3つの言語を話すことは必ずしも珍しいことではない。何を隠そう夫は5つの言語を操っているのだから仕方のないことである。夫の第1言語はビン南語(ビン=門構えに虫、中国福建省南方で使われている方言)。テレビと学校教育で中国語(普通語)を習得した。どちらもネイティブレベルだがあえて言うならやはりビン南語の方がスラスラ操れるそうである。親戚や友人が広東省に多くいるため広東語も簡単な会話なら問題なし。さらに英語(日常会話レベル)と日本語(ビジネスレベル)である。
もちろん、夫だけが特別なわけではなく中国では多くの人が少なくとも2つ以上の言語を使いこなしている。中国は地域によって言語がバラバラで、そうした人たちの「共通語」として普通語(標準中国語)が作られた歴史が関係しているのだろう。おじいさんおばあさんから小さな子どもまでが当たり前のように「バイリンガル」以上である。
その為中国では「◯つ以上の言語を話せる」というのはあまり尊敬の対象にはならないらしい。「特技はなんですか?」と聞かれて「語学です」と得意げな顔で答えている私としては何だか閉口してしまう。
そしてもうひとつ。留学などは別にして、日本人は英会話教室や中国語教室に通って語学を修得するがこれは中国人から見ると「お金持ち」のイメージがするらしい。中国では中国国内でお金を払って語学を身につけることは限られた一部の富裕層にしか出来ないことなのである。それを日本人は当たり前のように子供の頃から英会話教室に通ったり、会社帰りに中国語教室へ行ったりと実践している。当たり前の光景だが、彼らから見ると「やっぱり日本人はお金持ちだなあ」という感じがするらしい。
日本人からすると「中国人は学校教育だけでバイリンガルになれるなんてうらやましい」という感じだし、中国人としては「語学にお金をかける事が出来るなんてやはり日本人は裕福でうらやましい」と思う人が多い。不思議だがおもしろい構造である。
■筆者プロフィール:むらさわりこ
1989年日本生まれ。22歳の時に2歳年上の福建省出身の中国人男性と結婚。英語を独学で習得後、英会話講師として働く傍ら中国のテレビなどを通し中国語も独学で習得。趣味は語学と読書。図書館があまりに好きで毎週通っている。結婚前はベトナム、ニュージーランド、モンゴル、カナダ、ラオス、フランスなど様々な国を一人で渡り歩く。自分のやりたい事や面白い事に国境や言葉の壁は関係ないと考えている。
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