The World Video 2017年3月8日(水) 22時0分
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中国では近年交通の乱れが問題視されており、ドライバー同士のみならず緊急車両に道を譲らないケースもたびたび報じられている。このほど山東省済南市の道路では、乗用車が急患を搬送する救急車を妨害したとの報道が話題になった。
中国メディアによると、トラブルが起きたのは2月28日で、救急車の運転手は「もうすぐ病院に着くという所で、黒い乗用車に妨害された。道を譲らないだけでなく、急ブレーキを何度もかけてきた。どうにか追い越すことに成功し、その際乗用車をののしったことは反省している」と語った。救急車に乗っていた医師によると、患者は同日に治療のかいなく息を引き取ったという。
一方、黒い乗用車の持ち主は、車が会社の所有物で当時会社が雇った運転手が運転していたと明かし、「故意に救急車を妨害したわけではない。道路がでこぼこし他の車が近くを走行していたため速度を上げることも避けることもできなかった。救急車の運転手の態度はひどいものだった」と話している。乗用車が救急車の行く手を遮ったことが患者の容体にどれだけ影響したのかは断言できないが、報道では「治療の時間を稼ぐことができれば生存する可能性も高まる」と指摘している。
中国メディアの報道を受け済南市の公安部門は公式ミニブログで、「動画を見る限り、乗用車のそばには他の車がおらず道を譲ることはできたと考えられる。救急車は粉砕骨折の患者を搬送し大きな揺れは禁物だったが、乗用車が何度も急ブレーキをかけたことで大きな揺れが何度も患者を襲った。現在交通部門が捜査を進めている」と述べた。
済南市の交通部門は「初動調査により、救急車に道を譲らなかった乗用車は道路交通安全法に違反していると判断した。乗用車には罰金200元(約3300円)と3点の罰点が科せられる。処罰は調査完了後に行う」と3日に公式ミニブログに書き込んだ。同部門の発表に対し「処罰が軽すぎる」「遺族は訴訟を起こすべきだ」と怒りの声が寄せられている。(翻訳・編集/内山)
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