低年齢化が進む中国の「うつむき族」、豪州・英国・韓国でも―中国メディア

人民網日本語版    2016年11月15日(火) 20時30分

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「最も相手との距離が遠いと感じるのは、一緒にいるのに相手がずっと携帯電話をいじっているときだ」―この投稿が、ネット上で共感を呼び続けている。中国では「うつむき族」の低年齢化が進んでいる。

「最も相手との距離が遠いと感じるのは、一緒にいるのに相手がずっと携帯電話をいじっているときだ」―この投稿が、ネット上で共感を呼び続けている。中国では、「うつむき族(スマホやタブレットPCなど携帯端末の操作に没頭し、終始うつむき続けている人)」の低年齢化が進んでおり、携帯端末は幼い子供たちがぐずって泣いたとき、精神安定剤としての役割を果たしている。央広網が伝えた。

記者が街頭で取材したところ、小さな孫の世話をする老人たちの多くは、「孫の機嫌を直すために携帯を使ったことがある。その効果は抜群だ」と答えた。

小学校低学年生も、思春期に入った中学生も、授業の休み時間にクラスメートと話す主な話題は、オンラインゲームに関することだという。ある学生は、「プラント vs.ゾンビで遊んだことがある。ミミズ育成ゲームや球球大作戦、アメージング・スパイダーマンもやったことがある」と話した。

オンラインゲームで遊ぶ子供は例外なしに「両親はいつも、自分の眼の前で携帯をいじっている」と明言した。両親が携帯にハマり、自分のことを少しも構ってくれないと不平をこぼす子供は少なくない。うつむき族が低年齢化している傾向について、一部の冷静な親は、「問題の解決はその原因を作った人がやるべきだ。親がうつむくのを止めて携帯端末から離れない限り、子供が勉強に集中し、健康的に成長することはあり得ない」ときっぱりと指摘した。

大人が習慣にすれば、子供が自然とそれをまねる。ましてや、携帯端末が子供の注意を引くことは疑いようのない真実だ。月日がたてば、子供たちが「スマホ・タブレットPC依存症」にかかるのは当然の成り行きである。

一方、他国ではオンラインゲームに夢中になる子供の低年齢化は進んでいるのだろうか?また、子供がスマホやタブレットPCなどの携帯端末を使うことは推奨されているのだろうか?

オーストラリアの教育専門家は、年少の子供がスマホやタブレットPCを使うことに反対し、子供たちが小型スクリーンから離れ、読書や運動により多くの時間をかけるよう勧めている。また、便利であるという理由から、電子スクリーンの動画に子守りをさせることのないよう、乳幼児の親に対して注意を促している。年齢のやや高い中高生については、電子機器をうまく利用して知識を習得するよう奨励している。多くのオーストラリアの中学・高校では、学校が生徒にノートパソコンやタブレットPCを与えて、授業の中でそれらを使う。ある程度の判断能力が備わっている中高生にとっては、タブレットPCやノートパソコンを使用することは、すでに現代の学習生活の一部となっている。

英国各地の子供たちが電子機器を使う時間も、数年前から段々と増えてきている。それにつれて、人と直接交流する時間はおのずと短縮し、電子機器とともに過ごす時間が増加傾向にある。英国の専門家も、この状況について憂慮を示し、子供たちの読書力や交際能力にマイナス影響を及ぼすのではないかと懸念している。英国のある調査によると、子供が親の言うことを聞かない時、「技術的懲罰」という手段に出て、子供が電子機器を使うことを禁じるという措置を講じる親が多いという。14歳以下の子供を持つ親2千人を対象とした調査の結果、「子供は電子機器を使い過ぎている」と感じている親が7割を上回った。また、「毎日、電子機器のスクリーンを4時間以上見ている」子供が4分の1を占めていた。

韓国人も、日常生活のさまざまなシーンで、携帯端末を手放せない状況に陥っている。仕事であれ家事であれ、全ての仕事が携帯端末に縛られており、それなしでは何事も全く進まない。韓国の母親も携帯端末を利用して幼い子供をあやし、学校に上がった子供には携帯電話を与える。小さい子供を持つ母親の多くは、子供が泣きわめかないようにするために、携帯に常に子供のお気に入りのアニメをダウンロードして、喫茶店でお喋りするときや地下鉄に乗っている時に、子供にそれを見せる。韓国の母親は、子供の健やかな成長を慮り、子供があまり長時間にわたって携帯端末を見ないように気をつけている。だが、子供が学校に上がると、安全面への配慮から、子供に携帯端末を買い与える。子供たちの自制心はそれほど強くないため、韓国の多くの学校では授業開始前に、子供たちの携帯端末を教卓に置いた籠に入れさせ、授業が終わると子供たちに返すようにしている。(提供/人民網日本語版・編集/KM)

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