中国人の海外旅行ブーム鈍化、背景に為替レート変動と過激派テロ、国内旅行は安定成長続くと予測―香港紙

Record China    2016年8月16日(火) 9時20分

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14日、中国の人民元が為替市場で弱くなっていることで、中国人の海外旅行の伸びが鈍化している。写真は広州の空港。

2016年8月14日、中国の人民元が為替市場で弱くなっていることで、中国人の海外旅行の伸びが鈍化している。15年8月の元相場切り下げから、人民元の対米ドルレートは7%以上落ち込んでいる。

香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、中国の証券会社・国金証券のアナリスト・張斌(ジャン・ビン)氏は報告書で「(元安の相場は)海外旅行のコストを上げていることは間違いない」とし、人民元切り下げは中国人観光客の海外旅行やショッピングへの意欲を弱めていると指摘している。

ただ、旅行者は「旅行を計画する時に為替レートのことはあまり気にしない。それよりも、安全性を最優先する」と話す。為替は致命的な打撃にはならなくとも、欧州で頻発しているイスラム過激派などによるテロ事件が中国人観光客の旅行意欲をそぐ原因になっている。

一方、為替の変動が影響しない中国国内の旅行は高いペースで成長が続いている。16年上半期の国内旅行客は延べ22億3600万人に上り、前年同期と比べて10.47%増加、北京と上海ではRevPAR(販売可能客室数あたりの客室売り上げ)も高まっている。

中国国家旅游局は、16年下半期の海外旅行の成長ペースは3.9%にまで落ち込むが、国内旅行は10%程度の成長ペースを維持すると予測している。(翻訳・編集/岡田)

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