李学亮 2016年7月20日(水) 14時20分
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悠久の歴史を刻み、壮大な自然を構えるシルクロード。その魅力にとりつかれた写真家・李学亮は一貫してその姿を撮り続けてきた。
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悠久の歴史を刻み、壮大な自然を構えるシルクロード。その魅力にとりつかれた写真家・李学亮は一貫してその姿を撮り続けてきた。故郷である新疆を愛し、自然の美しさや厳しさを見つめ続けてきた彼の作品は、西域の褐色の大地に秘められた厳粛さ、深遠さ、苛烈さ、歳月の重みを映し出し、見る人の心を深く打つ。
【その他の写真】
中国から地中海を結ぶ歴史的交易路であるシルクロードは、漢族、ウイグル族、モンゴル族、キルギス族など種々の民族が東西文化をあざなう中央アジアの中核。その過去の繁栄とは裏腹に、常に生存の厳しさを問いかけてくる厳然たる自然に囲まれ、その厳しさゆえに、一度見たら忘れることのない幻想的な景観の数々を湛えている。太陽に赤く燃えるはげ山、果てしなく広がる緑の草原に紺碧の空、日の移ろいと共にさまざまに姿を変える砂漠は、虚飾とは無縁の美しさで見る者の心に迫ってくる。
日に晒され、雨に打たれ、風を凌ぎ、酷寒や酷暑に耐え、孤独に打ち勝ちながら自然と共存してきた李学亮は、溢れんばかりの愛情をシルクロードの自然に注いできた。剥き出しの自然の中で無心に撮影された作品は、まるで華やかさや温かみを拒絶するようなストイックさがこもっている。それを情感溢れる光線が包み込み、生命のきらめきや力強さを雄弁に語る。そんな彼の作品には、理論を越えた強靭な魂が宿っている。(文/愛玉)
●李学亮(リー・シュエリャン)
国家1級カメラマン。中国撮影家協会副主席、新疆撮影家協会主席。1955年、新疆ウイグル自治区ウルムチ市生まれ。1985年から新疆芸術研究所でカメラマンを務める。1997年、数十万元を注ぎ込んで撮影機材とジープを購入し、本格的に写真家の道を歩み始める。全国各地を訪れ、自然風景を題材とした作品を撮り続け、自身の故郷である新疆の写真は5万カット以上にも上る。NHK『新シルクロード』のイメージポスターなどを手がけたことでも知られる。
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