アジア初のアップルペイが中国上陸、サムスンペイも―中国紙

Record China    2016年2月23日(火) 8時50分

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22日、中国はアップル社の決済システム「アップルペイ」が上陸した世界で5番目の国、アジアで1番目の国になった。写真はニューヨークのアップルストア。

2016年2月22日、羊城晩報によると、中国は18日、アップル社の決済システム「アップルペイ」が上陸した世界で5番目の国、アジアで1番目の国になった。

中国の銀行12行がこの日、アップルペイに対応するようになったと発表すると、大勢のアップルファンが銀行カードを登録しようとしたため、アップルのサーバーは一時利用できなくなった。アップルは今回、中国銀聯と提携したが、さきに「熱を上げていた」相手は「支付宝」(アリペイ)だった。最終的に銀聯を選んだのはなぜだろうか。

▼最終的に銀聯を選んだわけ

アップル中国法人と銀聯の要請を受けた第1期内部モニターを務めた恒豊銀行研究院の董希●(●=森の木部が水、ドン・シーミャオ)院長(中国人民大学重陽金融研究院客員教授)は、2カ月ほど前に中国建設銀行のカードを登録した。董院長は、「アップルにとって、中国銀聯が構築し運営する巨大な銀行間取引決済システムは、グローバル化された受け入れのネットワークを構築し、背後に10数億人のカード保有者を擁するもので、このような基盤がアップルの中国市場進出にとって『高い出発点』になることは間違いない。一方、銀聯にとってみれば、アップルは世界最先端のスマートフォンメーカーであり、タブレットコンピューターメーカーであり、大勢のファンを抱え、市場での訴求力が高い。両者の協力は『最良の組み合わせ、強者同士の連携』だといえる」と話す。

▼失意の銀聯、たびたびモバイル決済へ布石

アップルと銀聯の提携では、アップルがカード発行銀行に利益の10%を取り分として要求しているといううわさがある。中国では店舗でのPOS(販売時点情報管理)端末での支払いにカードを利用した場合の手数料は、カード発行会社が7、カード運営会社が2、銀聯が1として分配することになっている。このうわさが本当なら、発行会社(銀行)が6.3、運営会社が2、銀聯が1、アップルが0.7という割合に代わる。銀行にとってはコストが高すぎて受け入れは不可能だ。その後、アップルは銀聯と交渉を進め、業界関係者はアップルが銀聯の1%の手数料収入の中から一定の割合を受け取ることになるとみる。アップルが初めの数年間、手数料を減免するといううわさもある。

銀聯が譲歩するのは、オフライン決済におけるトップバッターの地位が最近、明らかに揺らいでいることと大きな関係がある。

調査会社・易観智庫がまとめた統計によれば、2015年第3四半期(7-9月)のモバイル決済市場では、支付宝が71.51%でシェア1位だった。2位は騰訊(テンセント)の15.99%で前年同期比2.91ポイント上昇。銀聯商務有限公司が行うモバイル決済のシェアはわずか0.49%で8位だった。

実際、銀聯は最近になってモバイル分野での取り組みをしきりに進めている。昨年12月には商業銀行20数行と共同でスマート端末を基盤としたモバイル決済サービス「クイックパス」をうち出し、今回はアップル、サムスンとの協力を発表し、アップルペイ、サムスンペイをうち出す。サムスンペイの中国語名称は「三星智付」に確定し、今月24日から国内でのモニタリングを開始する。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)

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