2015年9月24日、韓国・毎日経済は、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の限界を指摘した。

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記事は、韓国国内の専門家の間で、「アベノミクス効果が水増しされ理解されている側面がある」という指摘が出ていると指摘する。その理由として、日本の実質国内総生産（GDP）成長率は、失われた20年（1993〜2012年）の平均が0．82％であるが、2013年以降最近までの平均が0．87％で、それほど上昇していないことを挙げた。

日本は輸出が占める割合が10％ほどであるため、輸出を引き上げても民間消費が向上しなければ経済は活性化しない。GDPに対する輸出割合が50％を超える韓国では、「輸出が伸びたため、経済状況が好転した」とするアベノミクスに対する「錯視」があったようだ。

記事は、「実際にはアベノミクスのためにさらに悪化した財政が、日本政府のさらなる痛手になる可能性がある」と指摘。「ほとんどの国債は国内で消化され、豊富な民間貯蓄は日本国債の国内消費の裏付けになっているが、これも限界に達しているという見方もある」としている。LG経済研究院のリュ・サンユン責任研究員は、「安倍政権初期には、労働改革アジェンダが活発に議論される姿が見えたが、現在はその動きが大きく低下している。このままでは、労働改革が成長戦略のボトルネックになり、アベノミクスの成果を制限する」と指摘しているという。

この報道に、韓国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられている。

「日本はどんどん活気にあふれ、韓国はますます暗くなっているのに…」

「なんだかんだ言っても、アベノミクスで就職率も経済も改善しているではないか。創造経済（※朴大統領の経済政策）の効果ってあるの？」

「日本の前轍を踏まないように、韓国は財閥改革と不動産バブルを解決せねば…」

「日本の財政を心配する前に、韓国の対日赤字を減らせ」

「日本のことを気にしている場合ではない。庶民は1％の富裕層に吸い取られるだけ吸い取られている状態だ。このまま行けば日本よりも、さらに深刻な状態に陥る」

「アベノミクスは円安誘導の誘惑に手を付けた政策だ。トヨタ自動車をはじめ、輸出企業は良くなっただろうが、石油や原材料などの輸入価格は従来よりも高騰している。自動車業界と家電業界が笑う一方、日本の輸入業者は厳しい痛みに耐えている。韓国経済はまだ持ちこたえているが、米国の金利引き上げ、中国の経済不振など不安要素がある上に輸出競争力まで落ちたら崖を転げ落ちることになる」（翻訳・編集/三田）