八牧浩行 2015年8月21日(金) 7時57分
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世界経済の減速への警戒感が拡大し、世界の株式市場は連鎖全面安の展開。中国を震源地とする世界景気の失速懸念がいよいよ無視できないところに来ている。写真は上海市。
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2015年8月21日、世界経済の減速への警戒感が拡大し、世界の株式市場は連鎖全面安の展開。中国を震源地とする世界景気の失速懸念がいよいよ無視できないところに来ている。
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20日の米株式相場でダウ工業株30種平均は前日比358ドル(2.1%)安の1万6990ドルと10月下旬以来約10カ月ぶりの安値で取引を終えた。中国の景気減速が収益の重荷になるとの見方から、中国事業の比率が高いアップルやインテルなどが売られた。
同日の世界各地の株式市場では、上海株式相場が3.4%下落したのをはじめ、アジア、欧州株式相場が軒並み下落、東京株式市場の日経平均株価も2万円ぎりぎりの水準までダウンした。
21日の日経平均株価が2万円を大きく割り込むのは確実。日本の4〜6月期国内総生産(GDP)実質成長率が、年率換算で1.6%減と3四半期ぶりのマイナス成長に沈んだ。金融緩和や円安にもかかわらず消費や輸出が減退、デフレ脱却が遠のくマイナス成長となったことで、安倍政権の経済政策であるアベノミクスの限界が改めて露呈したとの懸念も広がりつつある。円安ドル高の流れが止まり、先安観が後退していることも弱材料になっている。(八牧浩行)
■筆者プロフィール:八牧浩行
1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。
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