2015年7月20日、米紙ニューヨーク・タイムズによると、中国のハイエンド自転車市場で偽物が横行している。皮肉なことに偽物の横行を許したのは技術革新だった。22日付で中国紙・参考消息（電子版）が伝えた。

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従来は素人が見ても偽物と本物の違いは明らかだったが、現在主流のカーボンフレーム（炭素繊維強化プラスチック・フレーム）では外見から違いを見てとることは難しい。それでいて値段は半額以下ということで、ネット通販などを通じて大量の偽物が流通することとなった。

ただし外見は同じでも中身は別物。米国では偽物の強度は本物のわずか4分の1しかなかったという実験結果もある。自転車メーカーも対策に躍起になっており、偽物メーカーが多い中国の工場を閉鎖し自国に引き返したり、捜査機関と協力して偽物販売ショップの銀行口座を凍結したりと取り組みを続けている。

しかしそれでも横行が止まらないのが現状だ。ある関係者は値段が何倍も違う場合、常識的に考えて同じ商品であるはずはないと指摘、消費者にもこの点をよく理解してほしいと訴えた。（翻訳・編集/増田聡太郎）