2015年5月14日、「日本青書（2015）」発表会ならびに日本情勢シンポジウムが北京で開催された。青書は「2015年に日中関係の趨勢は2つの周期要素の影響で二面性、段階的という特徴を呈する」と指摘した。

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青書は「現段階の日中関係は大小2つの周期の影響を受け、非常に複雑だ。現実の小周期から見ると、小泉氏が頑なに靖国神社を参拝した後、2012年に日本政府の『尖閣諸島国有化』によって冷戦後の日中摩擦の第2波が集中的に勃発。勃発期、拡散期、対峙期を経て、『癒合』段階に入り始めた。一方、歴史の大周期から見ると、日中関係は近代以来の『日強中弱』構造から歴史の常態へと回帰しつつあり、『戦略のすれ違い』の過程にある。調整を一挙に行うことは不可能で、十数年、数十年の時間をかけて戦略のすり合せ、利益の調整、心理の調整を同時に完成する必要がある。まさにこうした複雑な背景の下、安倍内閣の対中政策は自己矛盾する二面的な追求を示している。中国の発展の利益にあずかり、中国市場の助けを借りて『少子高齢化』の影響下の日本の国内経済を牽引することを望む一方で、安全保障面では対中警戒・牽制を図っている。主観的な戦略的意図を見ると、安倍内閣は『中国の脅威』を入念に誇張、利用して、自らの『軍事力強化』路線に対して国内世論の支持を取りつけようとしている。これが日中間の戦略面の相互疑念を一層深め、両国関係の根本的改善を一層困難にすることは必至だ。2015年に安倍氏の対中政策のこの2つの面はいずれも多少強化され、日中関係は深い競争と深い協力が並行する常態へと加速的に入っていく」と指摘している。

また、「2015年に日中間の4つの原則的共通認識の実行、危機管理メカニズムの協議・構築は進展が見込まれ、釣魚島（日本名・尖閣諸島）海空域での偶発的な武力衝突の危険性はさらに下がるだろう。日中間の多国間、二国間分野の経済、貿易、金融、省エネ、環境保護協力および民間、政党、地方交流は回復・発展し、国際的な場を借りたハイレベル接触は増加が見込まれ、国民感情の対立は多少緩和するだろう。だが一方で日中関係改善の基礎は依然脆弱で、少なくとも上半期に政治関係の顕著な改善は期待できない。2015年8月15日の敗戦・降伏70周年に当たり、日本の政府、政界が歴史問題でどのような姿勢をとり、計画中の『安倍談話』が『村山談話』をどの程度継承または骨抜きにするかは、下半期および今後一定期間の日中関係の行方に直接影響する」との認識を示した。（提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/武藤）