世界で急拡大の「銀聯カード」、合計46億枚=中国人の“必需品”は日本人にとっても欠かせない?

Record China    2015年4月2日(木) 11時40分

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2日、世界各国で中国の決済ブランド「銀聯カード」を持つ人が急増している。中国へ行く際は、メインカードとは別に銀聯カードを持って行くと便利なシーンが多い。

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2015年4月2日、中国銀聯カードは先月20日、銀聯カードを持つ顧客を対象に、世界80カ所の国際空港免税店で5%の割引サービスを導入すると発表した。さらに、銀聯カードの利用で為替レート手数料を1〜2%免除するといった、銀聯カードを持つ顧客だけが受けられる特別なサービスを展開する。現在世界各国で銀聯カードを持つ人が急増している。

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中国銀聯は、中国の大手銀行が共同出資して設立した、中国のカード決済最大手。世界で46億枚発行され、このうち中国で40億枚以上発行されている。その規模は「たいていの中国人は財布の中に銀聯カードを入れている」と言われるほどだ。

訪日中国人観光客が急増している影響もあり、「銀聯カード」の日本国内での利用も急拡大している。現在日本で銀聯カードが使える店は全国に37万店舗あり、飲食店や地方の土産店などでも使われるようになってきた。春節(旧正月)に伴う中国の大型連休があった2月の取扱高は600億円強と前年同期の3.5倍となった。2014年度の取扱高は、13年度の3倍にあたる4000億円弱となる見通し。

なぜ「銀聯カード」の利用者が急速に増えたのか?原因は2つあると専門家は言う。1つは、銀聯カードの利便性の高さ。北京や上海などの大都会だけではなく、農村部まで浸透。利用できる加盟店は中国国内だけでも990万店以上(2014年6月末現在)と、そのほかの国際ブランドカードを遥かに上回る。中国では現金以外に銀聯カードによる決済しか認めない飲食店や小売店も多い。特に地方や農村部では海外クレジットカードが使えない場所が多い。日本メーカーのビジネスマンの体験談からもそれが良く分かる。日本メーカーのビジネスマン2人は中国出張で、まず北京市を訪れた。同市内で銀聯カード以外のクレジットカードを使い、ホテルやレストランを利用したが、特に支障はなかった。ところが同市から車でわずか1時間の河北省では、ほとんどの場所で「銀聯カードしか対応できない」と言われ、とても困ったという。

また、インターネットでホテルや航空券を購入する際、海外のクレジットカードで決済すると、一般的に消費金額の10%の手数料が取られる。よく中国に出張するビジネスマンによると、中国国内では通常、航空券やホテルの予約をネットで行うのだが、どのネットでも銀聯カードで決算するのが一般的。海外のクレジットカードを利用する場合は、毎回登録する手間に加え10%の手数料が取られる。さらに困ることに、この10%の手数料は、領収証に記入されないため、とても不便だという。一方銀聯カードだと、この手数料10%がかからないため、中国人だけでなく、日本人ビジネスマンはもちろん、観光客にとっても欠かせない存在となっている。

そしてもう1つは、中国の経済力が上がるにつれ、海外旅行を楽しむ中国人が年々増えているという点だ。これに伴い、現在すでにアジア、欧米、アフリカなどの150カ国・地域が銀聯カードを導入。「今後も銀聯カードを導入する店舗は世界でさらに拡大する。そして、“1人に1枚の銀聯カード”という認識が世界で強まる」と専門家は予想している。「銀聯カード」の発展や利便性を考えると、中国に行く日本人にとっても欠かせない存在であり、必需品と言っても過言ではない。(編集/内山)

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