Record China 2015年4月3日(金) 20時31分
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30日、高齢化が急速に進む中国で、親孝行する若者が減少。四川省にこのほど「親孝行博物館」が誕生した。
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2015年3月30日、独ラジオ局ドイチェ・ヴェレ中国語サイトによると、高齢化が急速に進む中国で、親孝行する若者が減少している。そのため、政府が親孝行に関する法令制定やコンテストを実施しているほか、「親孝行博物館」まで誕生した。
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親孝行したり、年配者を敬うことは中国の重要な伝統文化だ。しかし、過去30数年に及ぶ中国経済のめざましい発展が、多くの若者を農村の実家に親世代を残したまま都会へと出稼ぎに向かわせ、親子関係を変化させた。一部の農村では老人の自殺率が過去25年で6倍に増加しており、その主要な原因は家族や周囲の無関心だ。
中国の60歳以上の高齢者の人口は2030年に3億5000万人に達し、総人口の4分の1を占めると予想されている。これは現在の高齢者数の2倍に相当する。親孝行が難しくなった背景には一人っ子政策の影響もある。以前は複数の子どもで親の面倒を見ることが可能だったが、一人っ子政策実施後の世代は子ども夫婦2人でそれぞれの両親合計4人の面倒を見なければならなくなった。
こうした現状を少しでも改善するため、中国政府は12年、「成人した子どもは頻繁に帰省して親の面倒を見なければならず、これに違反した場合は罰を受ける」との内容の法令を定めた。しかし、多くの人が実際の執行は難しいとみている。
また、北京市が親孝行の模範となる人物を選出したり、他の地方でも「親孝行コンテスト」などが実施されている。中国メディアは児童数百人が親に向かって深々とお辞儀をし、従順さを示す場面を報じるなど、親や年配者を敬うことの重要さを周知させるさまざまな宣伝活動を行っている。
四川省成都市固駅鎮では4カ月前に「現代親孝行文化博物館」が開館した。博物館の発起人・廖林(リャオ・リン)氏によると、現地政府が開設資金200万元(約3800万円)余りを提供してくれたという。廖氏は「博物館の展示を見た人が、普段十分な親孝行をしていないことを感じて、家に帰った後に両親の足でも洗ってあげるようになってくれれば」と語っている。(翻訳・編集/秋田)
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