中国の年金制度、今後20年で1331兆円もの資金不足に陥る可能性―海外メディア

Record China    2015年3月16日(月) 7時26分

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12日、中国の年金制度の資金不足が今後20年で11兆ドル(約1331兆円)に達する可能性がある。写真は中国の高齢者。

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2015年3月12日、中国紙・第一財経日報によると、中国の年金制度の資金不足が今後20年で11兆ドル(約1331兆円)に達する可能性がある。

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中国人力資源・社会保障部の尹蔚民(イン・ウェイミン)部長は10日、第12期全国人民代表大会第3回会議の記者会見で中国の年金制度の現状について語った。それによると、公務員を除く都市の企業就業者と個人事業主を対象とした都市就業者年金(=企業職工養老保険)の14年の総収入は2兆3300億元(約45兆4350億円)、支出は1兆9800億元(約38兆6100億円)、差し引き3458億元(約6兆7400億円)の黒字で、累計の残高は3兆600億元(約59兆6700億円)だった。

また、企業職工養老保険の加入条件に該当しない都市住民を対象とした都市住民年金(=城郷居民社会養老保険)の14年の総収入は2315億元(約4兆5100億円)、支出は1572億元(約3兆654億円)、黒字額は743億元(約1兆4400億円)で、累計の残高は3843億元(約7兆4900億円)となっている。

中国の高齢化は著しいスピードで進んでおり、60歳以上の高齢者が全人口に占める割合はすでに14.9%に達している。尹部長は「2020年にはこの割合が19.3%、50年には38.6%に達する」と予測し、「年金の収支バランスの問題は、現在進めている年金制度改革の中でも重要な問題であり、今後巨大な圧力に直面することが予想されるため、何らかの対応措置を取る必要がある」と述べた。

一方、複数の海外メディアも中国の年金制度の問題点について報じている。ロイターは、「アナリストはかなり前から中国の年金制度のリスクについて指摘している。今後20年で資金不足が11兆ドルに達するとの試算もある」と報じた。

インド紙エコノミック・タイムズは、「中国の60歳以上の高齢者は15年には独居高齢者 5100万人を含み、2億2100万人に達すると予測されている。年金資金の年間運用率は長期にわたって2%前後しかなく、消費者物価指数(CPI)の伸びさえ下回ることもあった。政府は年金資金管理上の責任逃れはできないだろう」と指摘する。

米通信社ダウ・ジョーンズは、「中国政府は年金資金の運用効率の向上と退職年齢の延長などによって、年金資金の圧力緩和を計画している」と解説。ロイターは、「政府は退職年齢延長の法令化を進めているが、たとえ法律が成立しても、5年後にようやく実施にこぎ着けられるだろう」と報じている。(翻訳・編集/秋田)

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