米国のアジア・リバランス戦略は実現不能の空手形?=ウクライナ、「イスラム国」問題でアジアに集中できず―米メディア

Record China    2015年2月27日(金) 11時28分

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26日、オバマ政権のアジア・リバランス戦略は内容の伴わない空虚なものだと指摘する安全保障の専門家や政策立案者が増えている。資料写真。

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2015年2月26日、オバマ政権は2011年から外交と軍事のリソースをアジアに重点的に投入すると宣言しており、このことが大きな議論を呼んでいる。だが、最近ではアジア・リバランス戦略は内容の伴わない空虚なものだと指摘する安全保障の専門家や政策立案者が増えている。ボイス・オブ・アメリカ中国語版が伝えた。

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中国は、オバマ政権の戦略は中国封じ込めであると反発しているが、米国で安全保障問題を分析する人々からも、アジア・リバランス戦略は実現しない空手形だと批判されている。

ワシントンに本部を置くシンクタンク、ヘリテージ財団のウォルター・ローマン氏は、投入されるリソースが全く足りていないとして、「戦略が大きく持ち上げられているが、約束ばかりで実現できないものばかりだ。地域の潜在的ライバルはこれを見通している」と指摘する。

マック・ソーンベリー下院軍事委員会委員長は、大統領が議会に提出した国防予算からは、政府が本気でアジア・リバランスを推進していることが見て取れないと述べた。ソーンベリー氏は、「予算案では軍艦の配備の削減が呼びかけられているが、同盟国を安心させるためにも、アジアでは軍艦の数が重要だ」と述べる。

米国がアジアに集中できないのは、ウクライナ危機や「イスラム国」の勢力拡大といった問題が存在するためだ。ヘリテージ財団のスティーブ・ブッチ研究員は、アジア戦略が上記事件の影響を受けていることは明らかであると述べ「現状では、米国は世界中の出来事に対応する大国だ。複数の地域、特にアジアや欧州、中東で発生した事件に対応する能力を備えている必要がある。単一の地域だけに重心を置くことはできない」と指摘する。

国防総省の関係者は、最新鋭の兵器をアジアに優先的に配備するなど、公の場でアジア・リバランス戦略の継続を言明している。(翻訳・編集/岡本悠馬)

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