八牧浩行 2015年2月18日(水) 16時18分
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18日、日本政府観光局の発表によると、今年1月の訪日外国人客数は前年同月比29.1%増の121万8 千人に達した。1 月として過去最高。円安進行による訪日旅行の割安感が浸透したことや、『スノーリゾート日本』のPR が大きく寄与した。写真は北海道・阿寒湖。
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2015年2月18日、日本政府観光局の発表によると、今年1月の訪日外国人客数は前年同月比29.1%増の121万8千人に達した。1 月として過去最高。円安進行による訪日旅行の割安感が浸透したことや、スキーや雪遊び、冬のイベントなど、『スノーリゾート日本』をPR してきたことが大きく寄与した。14年10月に日本政府が外国人観光客を対象により優遇率の高い税還付政策を打ち出したのに続いて、今年1月から中国人訪日客に対するビザ発給要件の運用を緩和したことも、さらなる増加につながった。
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伸び率が最も高かったのは中国で、前年同月比45%増の22万6300人。韓国は同40%増の35万8100人と訪日客数では最も多かった。台湾は同10%増の21万7000人、香港も同38%増の8万7700人だった。この東アジアの4つの国・地域の合計は約89万人で全体の73%を占めた。
2014年の訪日外国人客数は1341万人となり、年間最多を記録した13年の1036万人を大きく上回ったが、この傾向が15年になってもさらに拡大。2 月は旧正月休暇(春節)により、東アジア市場からの訪日客数の増加が見込まれるほか、円安傾向の継続やスノーレジャー需要の拡大が後押しし、さらなる増加が見込まれる。
人口減少が続く日本では外国人観光客は有力な経済下支え策となる。14年に日本を訪れた外国人の消費の合計額は日本の名目国内総生産(GDP)の0.4%程度となる計算。観光業への好影響なども含め、訪日外国人が日本のGDPを引き上げる効果は2.7兆円との試算もある。
この結果、交通各社、ホテル・旅館、土産店など観光産業の売上急増につながっている。観光地別では東京、大阪、京都などに加え、特色ある自然豊かな北海道、沖縄の人気が高く、地元経済への寄与も大きい。(八牧浩行)
■筆者プロフィール:八牧浩行
1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。
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