中国で「また残酷な猫虐待」と大騒動も、真相はAIを使った捏造だった―中国メディア

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中国・貴州省で残酷な猫の虐待事件が起きたと大きな話題になったが、その後、警察は「騒動は捏造されたものだった」と発表した。

中国・貴州省で残酷な猫の虐待事件が起きたと大きな話題になったが、その後、警察は「騒動は捏造(ねつぞう)されたものだった」と発表した。中国メディアの上観新聞が12日に報じた。

先日、貴州省貴陽市の文昌閣付近で多くの猫が虐待、虐殺されたと複数の中国メディアが報じた。それらの報道では、野良猫の保護活動を行う人物の話として「少なくとも8匹の猫が目をえぐられたり、四肢を切断されたりした」と伝えられ、実際に被害に遭った猫たちの痛々しい写真が出回っていることが紹介された。

また、被害を受けた猫の中にはネット上で有名になり、観光客に人気だった野良猫の「星仔」も含まれていたとし、保護活動家が「最近は加害者の手口がますます残酷になり、犯行の頻度も高まっている」と語ったことも伝えられた。この話題はSNS上でホットワードになるなど大きな注目を集めた。

ところが、記事によると、貴陽市公安局雲岩分局文昌閣派出所が今月8日、寄せられた情報を基に付近で調査、聞き込みを行い、直近1カ月の監視カメラの映像などをくまなく調べたものの、いずれも猫が虐待された形跡は確認できなかった。

10日には、長期間にわたって野良猫にエサを与えるなどしていた市民に話を聞き、被害に遭ったとされる猫の写真を見せたところ、「これらの猫は文昌閣で見たことはない」と回答。付近の住民らも「野良猫の虐待は見たことがない」と証言したという。

文昌閣での猫虐待騒動の発端は、あるネットユーザーが8日に複数のSNSに投稿した内容だった。警察の調べによると、同ユーザーは事実確認をせず、推測や自身が野良猫保護に関わった経験に基づいて主観的に判断し、AIソフトで猫虐待に関する記事を生成し、ネット上からダウンロードした負傷猫の写真5枚を添えて投稿していたという。

同ユーザーはその後、「ネットユーザーの皆さま。私は9月8日に微信(WeChat)のグループおよび小紅書(RED)で、文昌閣で猫が虐待されているという内容を発表しました。しかし、私が掲載した写真や文章はすべてネットからダウンロードしたもので、事件現場も自ら確認しておらず、未確認のままネットに公開してしまいました。今回の投稿が与えた影響について深く反省しており、事実でない投稿をこれ以上拡散しないようお願い申し上げます」と謝罪動画で呼び掛けた。

同ユーザーには公共の秩序を乱した罪で行政処分が下されたということで、警察当局は「日常生活の中で、小動物を故意に傷つける行為を発見した場合は、速やかに公安機関に通報してほしい」「インターネットは法外の治ではない。情報を発信する際は、内容を慎重に確認しするよう努めてほしい」としている。

今回の事件は捏造されたものだったようだが、中国では近年、猫の虐待・虐殺事件が相次いでおり、動物保護に関する法律の整備を訴える声が高まっている。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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