中国の「高層ビル養豚」、本当にそんなに良いものなのか?―仏メディア

Record China    2025年6月8日(日) 6時0分

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3日、仏RFIの中国語版サイトは中国にある26階建ての高層養豚場について、「宣伝されているように素晴らしいものなのか」と疑問を呈する記事を掲載した。

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2025年6月3日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは中国にある26階建ての高層養豚場について、「宣伝されているように素晴らしいものなのか」と疑問を呈する記事を掲載した。

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記事は仏紙ル・モンドが2日に報じた湖北省鄂州市の高層養豚場に関する内容を紹介。同紙は中国のSNS上で「ハイテクが駆使されている」と注目を集め、肯定的に捉えられていた高層養豚場を実際に記者が訪れた様子を伝えた。


記事によると、記者はまず地元住民が高層養豚場に対して強い不満を持っていることを紹介。近隣住民が「ふんの悪臭に汚染されている。村の誰もが嫌がっている」と語ったほか、換気タービンや豚を運ぶエレベーターの音をはじめとする各種騒音に悩まされていることを打ち明けたと伝えた。また、池の水が黄色く濁って以前住んでいた魚の姿が見えなくなった、22年10月に養豚ビルができてから多くの店がシャッターを閉め、若者が地元を離れているといった情報を紹介した。

さらに、26階建てのビルの中で各階1万頭、計26万頭の豚が飼育されているものの、その数に見合う獣医や清掃員は配備されておらず、悪臭対策として設置されたフィルターや換気扇も能力が不足していると指摘。記者は内部への取材が許されず、監視室や周辺部しか案内されなかったと伝えた。


同紙はこのような高層養豚場が中国に200カ所近くあるとされ、衛生面の保証、飼育コストの削減、安定的な豚肉供給、併設のバイオガスプラントによる有効なエネルギー活用といったメリットを持つと言われていることを紹介。SNSでは現場の劣悪な環境などについてはほとんど触れられず、センサーによる豚の行動分析、ストレス兆候の検出、個別の飼料配給、さらには顔認識や音声認識による優秀な子豚の識別など、高度な自動化技術ばかりが紹介されているとした上で、「要するに、中国の人々は高層養豚場の環境条件にはあまり懸念を示さず、そのハイテクぶりにばかり魅了されているようだ」と評した。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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