2025年4月29日、中国のSNS・微博（ウェイボー）で森山裕自民党幹事長らによる日中友好議員団が訪中して中国側にジャイアントパンダの租借を求めたことが注目を集めた。

環球時報は29日、日中友好議員連盟会長を務める森山氏ら一行が28日に北京を訪れ、中国人民対外友好協会の楊万明（ヤン・ワンミン）会長と会談した際に、中国側に対してパンダの再租借を求めたと紹介。29日に行われた中国外交部の記者会見で、郭嘉昆（グオ・ジアクン）報道官が日本でこれまでパンダが深く愛されてきたこと、長きにわたり日中両国がパンダの飼育や研究、技術交流、公衆教育などで協力の成果を収めてきたことに触れ、「日本が引き続きパンダの保護の国際協力に関心を持ち、中国のパンダ保護事業を指示し、共に保護していくことを歓迎する。両国は関連協力の推進について、密接な意思疎通を保っていると聞いている」とコメントしたことを伝えた。

パンダをめぐっては、和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドが24日、現在飼育中のパンダ4頭を6月末ごろに中国に返還することを明らかにした。返還されると、日本で飼育されているパンダは東京・上野動物園の2頭のみとなる。

この件について、中国のネットユーザーは「中国を代表して言うけど、貸さないよ」「中国に見に来たらいいじゃないか」「歴史を認めてから言うんだな」「首相が来なければ貸さないよ」「今年は抗戦勝利80周年だからタイミング的に悪い」など、冷ややかなコメントを多く残している。一方で「でも実際日本はとてもしっかり面倒を見てくれるよ。シャンシャンを見てみなよ」「政治的な問題を考えなければ、日本はパンダにとって悪くない場所だよ」という意見も見られた。

また、「外交部が明言を避けたことからは、日本側の誠意を確かめようとしていることがうかがえる」「わが国は意外な方法で日本の首根っこをつかんだな」といった感想もあった。（編集・翻訳/川尻）