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中国の科学者が月裏側マントルの含水量を測定した。
中国の科学者は月探査機「嫦娥6号」の月サンプルを利用し、月の裏側のマントルの含水量が1グラム当たり2マイクログラム未満であることを初めて測定し、月の裏側のマントルが非常に「乾燥」していることが9日、中国科学院への取材で分かった。この成果は月の起源や進化に関する研究の強力なサポートとなる。関連論文は国際的学術誌ネイチャーにオンライン掲載された。新華社が伝えた。
ネイチャーの査読者は、この研究は月の裏側のマントルの含水量を初めて測定したもので、高い独創性を持ち、同研究分野における重要な発見であると評価した。
月のマントルは月の地殻と核の間に位置し、月の表面から約60~1000キロメートルの深さにある。月のマントルの含水量は月の起源、マグマ活動、資源・環境への影響などを解明する上で重要な意義を持つ。
嫦娥6号ミッションは、月の南極―エイトケン盆地から人類初となる月裏側からのサンプルリターンを行った。月のマントルの水の時空間的進化を認識するための重要なチャンスを提供している。
論文の筆頭著者で、中国科学院地質・地球物理研究所研究員の胡森(フー・セン)氏は、「月の進化過程において、一部のマントルの岩石は溶融してメルトとなり、一部のメルトが月面に運ばれ玄武岩を形成した。そのためこれらの玄武岩を利用すれば、月のマントルの謎を探ることができる」と説明した。
チームは今回の研究において、嫦娥6号が採取した月のサンプルの玄武岩の岩屑を選定し、月マントル源の含水量の研究を行った。その結果によると、嫦娥6号玄武岩の月マントル源の含水量は1グラム当たり1~1.5マイクログラムしかなく、これまで報告されているデータの中で最も低い値となった。これは嫦娥6号玄武岩の月マントル源が月表側のマントルよりも「乾燥」していることを示している。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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