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中国で花粉症などのアレルギー性鼻炎の治療で新たな進展がありました。
中国の首都医科大学付属北京同仁病院の張羅教授が率いる研究チームはこのほど、新しい生物学的製剤であるスタポキバート(Stapokibart)に、中度あるいは重度の「季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)」患者の臨床症状と生活の質を著しく改善する効果があることを確認しました。この研究成果は、国際学術誌「ネイチャーメディシン」に掲載されました。
アレルギー性鼻炎は発病の特徴によって、通年性と季節性の2種類に分かれます。季節性とは花粉症がほとんどです。中国では特に北方地域で季節性アレルギー性鼻炎にかかる人が多く、主なアレルゲンはヨモギ属、楊柳およびヒノキ科などの風によって運ばれる花粉であり、ピークは3月から5月にかけての春と8月から10月にかけての夏秋です。アレルギー症状の原因となる高濃度の花粉が空中に飛散していることで、患者はくしゃみや鼻みず、目のかゆみや充血といった鼻や目の症状に悩まされます。抗ヒスタミン薬やステロイドホルモンの一種である糖質コルチコイドの点鼻薬などの通常の治療方法を講じても、一部の人には効果が見られない場合もあり、臨床上ではより効果的な治療手段が早急に求められています。
そうした臨床ニーズに応えるため、張羅教授のチームは「天璣(てんき)」と名付けられた第III相臨床試験(新薬の有効性や安全性を確認するための、治験の最終段階の臨床試験)を実施し、全国にある18カ所の研究センターに中度から重度の季節性アレルギー性鼻炎患者108人を招き、スタポキバートの臨床治療効果を実証しました。
その結果、スタポキバートは患者の鼻と目の症状を効果的に和らげることができるとのことです。スタポキバートを投与すると、患者の血清中総IgE(免疫グロブリンE)と特異的IgE(特定のアレルゲンに対する抗体)の測定値が著しく低下すると同時に、2型アレルギー炎症に関わる遺伝子の活性度も下がることが分かりました。これにより、スタポキバートは患者の全身および局所レベルで2型アレルギー炎症に関わるバイオマーカーと遺伝子発現ネットワークを制御できることを示していると見られます。(提供/CRI)
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