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箱根寄木細工の魅力、素材の美

和華    2025年2月13日(木) 19時0分

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幾何学模様の美しさが魅力の箱根寄木細工は江戸時代後期、当時宿場町だった畑宿で石川仁兵衛が色や木目の違う木を寄せ合わせて盆や箱を作ったのが始まりだとされている。写真はいろいろな模様が集まった小寄木柄。

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色の組み合わさった幾何学模様の美しさが魅力の箱根寄木細工は江戸時代後期、当時宿場町だった畑宿で石川仁兵衛が色や木目の違う木を寄せ合わせて盆や箱を作ったのが始まりだとされている。その孫、石川仁三郎に曽祖父が師事したという露木清高さんは、露木木工所の4代目だ。箱根寄木細工の魅力の一つは、「素材の美」にあるという。(取材協力/露木木工所、文/娜荷、撮影/青城)

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箱根寄木細工の魅力は技術とデザイン

箱根寄木細工といえば、細かい幾何学模様がまず思い浮かぶ。露木木工所を訪れると、伝統的な模様はもちろんのこと、ストライプの伸びやかなデザインや白黒のみの配色のもの、モダンなオブジェなどさまざまな作品が並んでいた。

赤や黄色、白、紫。並べた製材を前に「これらはすべて天然の木の色ですよ」と言われて驚いた。露木さんは自然の木の色をきれいだと思った。木にはまず素材美があり、それを見せたいと考えている。

落ちていた端材をきれいだと思いそれを中心に置いて配色を考えた作品

木を組み合わせて幾何学模様を作る。実はここがとても根気のいる繰り返しの作業だと露木さんは言う。そして模様のデザインができてから表面を薄く均一に削るのはまさに職人技だ。デザインの美しさに目を奪われる箱根寄木細工だが、大変手間がかかる、人の手で生み出される伝統工芸なのだ。

露木木工所オリジナルの白小寄木

製作にあたり、木の種類は問わないが、加工しやすいかどうかをまず試してみるのだという。木を薄くしてみたり寄木細工の工程を実際に試してみる。どちらかというと柔らかすぎたり固すぎたりしない方が作業はしやすいが、実際にやってみないと分からないのだ。

箱根寄木細工にはもちろん伝統の柄がある。しかし、基本的に「デザインは自由」なのだそうだ。色の配色や模様の大きさ、作るものの大きさによっても無限大にデザインは広がる。どのようにすればデザインが思い浮かぶのか尋ねると、さまざまなものに触れることでしょうかと言いながらふと父親や祖父とのエピソードを思い出し、話してくれた。

例えば毎朝川沿いを散歩していた父親から、石ころがきれいだったので、その形を模して作品を作ったと聞いたことがある。また、車で祖父を送ったときに、看板を見た祖父が「色使いがいい」と話したこともあった。見るものすべてがデザイン。さかのぼればこうした何気ないやりとりがアイデアの源流にあり、「日々の積み重ね」からデザインは生まれてくるのだという。

露木木工所4代目の露木清高さん

新しいものを作り続けること

露木木工所は「『生活文化の創造』-暮らしをより楽しく、より豊かに-」をコンセプトにしており、露木さんの「生活のどこかに、小さいものでもよいから寄木細工を取り入れてほしい」という言葉通り、ギャラリーにはカップやお箸、お盆、小箱、マウスパッド、イヤリングなど身近に使うものがたくさん並んでいる。そして確かな技術を土台として、「新しいものを作る」という精神が初代である曽祖父の時代から脈々と受け継がれている。露木さんの曽祖父は「伝統工芸技術寄木の近代化に貢献した」として神奈川文化賞を受賞しており、多くの新製品を考案されたそうだ。祖父も現在の社長である父親も新しいものを作ることを奨励し、露木さんも新しい挑戦に積極的だ。

素材感を活かした大胆なデザインのキャニスターは露木さんの最近の作品

20代から30代前半は、同年代の若手6人で立ち上げた「雑木囃子」としても活動した。展覧会を行ったり、世界的なプロダクトデザイナーの喜多俊之氏の指導を受けるなど、デザインやアイデアを出す能力を鍛えられたという。ここ10年ほどは小田原市のプロジェクトで年に1回行われる伝統工芸作家と現代アート作家とのコラボ展「小田原もあ」に参加してアーティストからも刺激を受けている。デザインや発想の「学びの場」になっているそうだ。

2012年に始まった星野リゾートの温泉旅館ブランド「界 箱根」とのコラボレーションは箱根寄木細工を初めて観光資源として捉えてもらった出来事で、お土産物というイメージを変える大きなきっかけとなったと露木さんは話す。「界 箱根」のロビーラウンジには露木木工所の工芸作品がギャラリーのように並べられ、モダンな箱根寄木細工がしつらえられた「ご当地部屋」や自由に手に取って楽しむことができる「箱根寄木の間」など、箱根寄木細工の魅力を発信する重要な場となっている。

配色がモダンで模様の動きがあるデザインの「抹茶碗」は露木さんの08年の作品

露木さんは、今後も露木木工所のコンセプトを実現するために、古いものを大切にしながら新しいものを提案し続けたいと話す。現在は繊維強化プラスチック(FRP)との異種素材組み合わせに取り組んでおり、これまで寄木細工が苦手とした水回りに置かれる可能性も出てきたと期待を寄せている。表現の幅が広い箱根寄木細工には、人それぞれの表現がある。それぞれの寄木細工が人気になれば、自然と伝統工芸として残っていくのではないか。伝統の継承者と肩ひじを張らないナチュラルな姿勢で、箱根寄木細工の未来を語ってくれた。

立体にしたことで見え方が変わる。すべて天然の木材の色。色のバリエーションがあることを知らない人には、天然の木だと理解するまでになかなか時間がかかるという。繰り返すことが大切。その表現は無限大だ。(提供/日中文化交流誌「和華」・編集/藤井)

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