日本へのヘイト抑制声明に署名した中国の女性、警察に呼び出される―米メディア

Record China    2024年10月17日(木) 10時0分

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香港メディアの香港01は16日、米紙ニューヨーク・タイムズの報道を引用し、「仇日感情」の抑制を呼び掛けた中国の女性が警察に呼び出されたと報じた。

香港メディアの香港01は16日、米紙ニューヨーク・タイムズの報道を引用し、「仇日感情(日本を恨むヘイト感情)」の抑制を呼び掛けた中国の女性が警察に呼び出されたと報じた。

香港01はの記事は、今年9月18日に広東省深セン市で10歳の日本人男子児童が襲撃され死亡した事件が発生したことを振り返り、「この事件によりヘイト教育の状況を反省する世論が広まった」と説明。一方で、ニューヨーク・タイムズの報道として、最近、日本に対するヘイトの抑制を訴える声明に署名した中国の女性が警察からの呼び出しを受けたと伝えた。

同紙によると、男児が死亡した1週間後、現地の若者らが追悼活動を開始し、200人以上がヘイト抑制を主張する声明に署名した。声明の中には「中国人として、私たちは憎しみの地で育っていきたくはない」との一文もあったという。参加者らは「監視者」や「民族主義者」からの猛烈な攻撃を受ける可能性がある中、それでも実名で声明に署名し、SNSに投稿した。

しかし、そのうちの1人である24歳の女性は、その後、2人の警察幹部から呼び出しを受け、2時間にわたって尋問を受けたという。警察は「同声明は反中勢力が故意に組織したもので、騒動を引き起こし、中国社会の安定を破壊しようとするものだ」と指摘したとのこと。女性はニューヨーク・タイムズの取材に「警察は声明を主導した人物と署名した理由にしか関心がなく、失われた命に対する尊重はなかった」と振り返ったという。

また、北京の法学教授2人はSNS上で「ある友人は書くな、声を上げるなと言った。なぜなら批判されるから。あの子は亡くなった。声を上げないのなら、われわれも共犯だ。黙秘、沈黙、回避はすべて暴力の放任であり、死者を無視する行為だ」などと投稿したものの、まもなく削除されたという。

同紙は「多くの中国人は、事件に怒りと悲しみを感じており、男児は反日感情の被害者であると考えているが、悲しみを表明することすらも異議とみなされる。中国で日本人を憎むことはある種の政治的正しさになっているからだ」と指摘した。

他方、中国のSNS上には日本人学校をスパイ養成機関だと主張したり、日本人を殴る芝居をしたりする動画があふれているとも言及し、あるショート動画プラットフォームの元従業員が同紙の取材に「反日コンテンツはトラフィックを稼ぐことができ、普通は政府の検閲を受けないため、非常に人気だ」と語ったことを伝えている。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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