着々と進む中国の「トイレ革命」、下水処理能力など劣る農村部でも―国営メディア

Record China    2024年9月22日(日) 10時0分

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日本などに比べて大幅に立ち遅れているとされる中国のトイレ事情。特に下水処理能力などが劣る農村部では顕著だが、国営メディアは「トイレ革命」が着々と進んでいると伝えた。

日本などに比べて大幅に立ち遅れているとされる中国のトイレ事情。特に下水処理能力などが劣る農村部では顕著だ。国営メディアは東北部・吉林省の事例を紹介。地域の事情に応じて「トイレ革命」が着々と進んでいると伝えた。

吉林省松原市の前ゴルロス・モンゴル族自治県にある査干湖畔には現在、家々が点在している。国営新華社通信によると、同自治県長山鎮四克基村に住む劉金山さん(72)は昨年、自宅のトイレを改修した。

劉さんは「私の家族は先祖代々100年以上この村で生活し、ずっとくみ取り式トイレを使ってきた。夏はハエが多く、臭いもひどかった。冬はとても寒く、夜間はつまずくのが怖かった」と振り返り、「私たちは清潔で暖かく、臭いのないトイレを使用できる日を常に待ち望んでいた」と話した。

これまでトイレ環境の劣悪さは、地元の人々が最も切実に訴えてきた問題であり、農村の居住環境改善で政府が最も優先的に解決すべき課題でもあった。同自治県にある国家級自然保護区の査干湖を守り、生活排水がもたらす非特定汚染源を絶つことも待ったなしだった。

同自治県は2019年、「トイレ革命」を県全体の基層ガバナンス、生態環境改善、農村振興推進の重要項目に位置付け、村民のトイレに関する改革が幕を開けた。

過去2年間、査干湖周辺の環境を改善するため、地元政府は汚水処理場の建設や下水管の敷設を行い、四克基村もこの改造範囲に含まれていた。

同村の責任者である都広春氏は「汚水排出能力が整備されたため、村に水洗トイレを普及させる条件が整った」と語る。同村は23年下半期に、村全体で水洗トイレの無料改修を推進し始め、2カ月余りを経て、村全体300戸以上の改修が完了した。

四克基村は中国が推進する「トイレ革命」の典型的なケースとなる。中国各地ではここ数年、地域の事情に応じた改革が進められている。例えば吉林省の風や砂ぼこりが激しい農村では防風能力に優れた赤レンガ積みタイプの汲み取り式トイレが普及しており、24時間給水や下水処理能力が劣る農村地区では屋外浅埋めタイプなどの汲み取り式トイレへの改修に重点が置かれている。新華社通信は「より多くのトイレ改修経験が蓄積され、農村振興の基盤は常に磨かれ続けている」と強調した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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