軍事施設に中国籍カメラマンを同行=著名映画監督、国防部の指導を完全無視―台湾

Record China    2013年7月4日(木) 19時40分

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3日、映画「モンガに散る」などで知られる台湾のニウ・チェンザー監督が、新作映画のロケ地選定で海軍基地を訪問した際、中国籍のカメラマンを同行させていたことが明らかに。台湾国防部と海軍司令部では、法的措置も視野に入れた対応を示唆している。写真はニウ監督。

2013年7月3日、映画「モンガに散る」などで知られる台湾のニウ・チェンザー(鈕承澤)監督が、新作映画のロケ地選定で海軍基地を訪問した時、中国籍のカメラマンを同行させていたことが明らかに。台湾国防部と海軍司令部では、法的措置も視野に入れた対応を示唆している。ニュースサイトの東森新聞網が伝えた。

2009年の台湾映画「モンガに散る」などで知られるニウ・チェンザー監督。その最新作は、今年8月にクランクイン予定となっている。「軍中楽園」とのタイトルで、1960年代を舞台に、共産党と対峙する国民党の姿をコメディタッチで描くものだ。先月1日、ニウ監督以下23人の制作スタッフが、ロケ地選定のために台湾・左営にある海軍基地を訪問した。台湾のあらゆる軍事施設では、中国籍の人物の立ち入りが禁止されているが、23人の中に名前と国籍を偽った中国籍のカメラマンがいたことが明らかになった。

問題の人物は、台湾のアカデミー賞に相当する「金馬奨」にて最優秀撮影賞を2度受賞している著名カメラマン・曹郁(ツァオ・ユー)氏。制作チームは今年2月、海軍基地訪問を申請する際、中国籍カメラマンの同行を特例として認めるよう国防部に求めたが、認められなかった。続いて5月には監督本人が同部と掛け合ったものの、軍の規定を理由に再び拒絶されていた。先月1日、海軍基地を訪れた監督以下23人のリストには、「曹郁」の名前は見当たらず。しかし、実際には国籍と名前を偽って訪問しており、軍艦の上で監督と撮ったツーショット写真まで残していることが明らかになった。

国防部では「海軍司令部の確認作業に問題があった」として責任追及するとともに、ニウ監督と「軍中楽園」に対し、今後一切の撮影協力をしないと発表。ニウ監督は制作会社を通じて声明文を発表し、「軍の関連規定に対する注意を怠ったのは間違いだった。深く反省し、解決に向けて各方面との話し合いを続けたい」としている。

国防部のスポークスマンによると、あらゆる軍事施設に中国籍の人間が入れないのは誰もが知るところ。海軍司令部は今後、制作会社とニウ監督に対し、法的措置も視野に入れた対応を執るとしている。(翻訳・編集/Mathilda

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