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2007年4月7日、中国で著名な画家・徐悲鴻の名画『鞭を放せ』が競売にかけられ、約11億円で落札された。徐悲鴻は、西洋画と中国伝統芸術を融合させた独創的な作風が特徴で、中国現代美術の礎となった人物。
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2007年4月7日、中国の著名画家・徐悲鴻(1895〜1953)の名画『鞭を放せ』が、大手競売会社香港サザビーズで競売にかけられ、7200万香港ドル(約11億円)で落札された。これにより、昨年11月に同画家の油絵『奴隷とライオン』が5388万香港ドル(約8億円)で記録したばかりの中国油絵競売価格の最高値を再び更新し、世界最高額となった。
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オークションは7日午後、香港会議展覧センターで行われ、2000万香港ドルからスタートした。10分ほどの競り合いの末、最終的に7200万香港ドル(約11億円)で競り落とされた。
『鞭を放せ』は元々、中国の著名劇作家・田漢がゲーテの小説を劇化した一幕劇で、後に抗日街頭劇に改編された。油絵『鞭を放せ』は、1939年にシンガポールで劇を見て感銘を受けた徐悲鴻が10日間で描き上げた作品。
この絵は、徐悲鴻の生前に何度か公開展示されていたが、1954年以降行方がわからなくなっていた。競売会社がアジア人収集家からこの絵を買い取り、今回競売にかけられることとなった。(翻訳/編集・藤野)
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