中国経済の奇跡のウラにある「悲劇」、本当に悲劇なのか―米華字メディア

Record China    2018年1月23日(火) 8時20分

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19日、米華字メディア・多維新聞は、中国経済の急発展のなかで生じた「留守児童」問題を「奇跡の裏の悲劇」とする見方に疑問を呈する記事を掲載した。写真は老人と子ども。

2018年1月19日、米華字メディア・多維新聞は、中国経済の急発展のなかで生じた「留守児童」問題を「奇跡の裏の悲劇」とする見方に疑問を呈する記事を掲載した。

記事は、近ごろ雲南省の小学生が髪の毛を凍らせながら学校に通う姿が社会から注目されたことを紹介。出稼ぎで家を空けた親の帰りを待つ「留守児童」の問題が再びクローズアップされるきっかけになったとした。そのうえで「メディアが留守児童の親を非難するなかでわれわれは、両親の出稼ぎが子どもたちにメリットをもたらさないのかについて考え始めた」としている。

北京工業大学文法学院の陳鋒(チェン・フォン)氏は「留守児童の原因は、経済成長のなかで労働力が農村から都市に流れたこと。主に中国の都市化によって生じた現象だ。家庭にとってみれば、出稼ぎはより多くの収入を求めるという理性的な選択である。われわれは留守児童を問題化してはならない。私も父が出稼ぎしていたが、学校は出稼ぎの親を持つ子に特に目をかけていた。学校の教育、村の教育が、家庭教育の不足を補ってくれていた。そのため、私は自分が留守児童だと感じなかった」と語った。

米スタンフォード大の経済学者スコット・ロジール氏は自身の研究報告で「留守児童は中国の農村地域において最も脆弱な集団ではない」とし、悲劇として過剰に煽り立てることに疑問を呈しているという。

陳氏は「もう1つの問題は、留守児童が往々にして問題児とのレッテルを貼られること」と指摘。「留守児童は問題児とはイコールではなく、レッテルによって彼らの発展に悪影響を与えてはならない。両親による教育の不足は、現在の科学技術による方法で解決することができる。映像通話を通じて子どもの勉強をみたり、会いたいという気持ちを満たすことができるのだ」と話しているという。(翻訳・編集/川尻

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