習近平主席は日本を重視、日中の相互理解は可能=北朝鮮問題解決へ、米中対話を日本が働きかけるべき―福田元首相

八牧浩行    2017年9月1日(金) 6時6分

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31日、福田康夫元首相が日本記者クラブで会見。2期目に入る習近平中国政権について習国家主席と7回会談した体験を踏まえ、「習氏は日本を小さな存在とは見ておらず、敵対的な行動をとらない限り、相互理解を深めていくことができる」と強調した。写真は会見する福田氏。

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2017年8月31日、日中交流促進実行委員会最高顧問の福田康夫元首相が、日本記者クラブで会見した。2期目に入る習近平中国政権について、「政治経済が非常に安定しており、リーダーシップも強化されている」と評価。習国家主席と7回会談した体験を踏まえ、「習氏は日本を小さな存在とは見ておらず、日本が敵対的な行動をしない限り、日本との関係を重視し、相互理解を深めて行くことができる」と強調。より良い関係を構築し、次世代に引き継いでいけばかなりのことが可能となるとの考えを示した。

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また北朝鮮情勢の緊迫化に関して「北朝鮮が核を持つことは何としても避けなければならない」と指摘した上で、「中国と話をしていかないと解決の道はない」と言明。「米国と中国が話し合うために日本が働きかけるべきだ」と訴えた。

福田氏は習政権が腐敗撲滅や言論統制などで強権的と指摘されていることについて、「14億人もの大きな国をまとめて行くには多少の強権的になるのはやむを得ない。『アラブの春』や『ソ連邦の崩壊』などが、急速な民主化によって大混乱に陥った結果を分析し、長い時間をかけて一つ一つタガを外していくことが重要だと考えているようだ」と理解を示した。また、経済成長が続き国民の暮らしが向上、所得を平準化に取り組んでいることで、中国の国民も受け入れており、「シー(習)おじさん」と呼ばれ人気があるようだ」と語った。

また「安倍晋三首相が第一次政権時代の2006〜2007年に、日中間で戦略的互恵関係を結び、関係が良かった。今年は日中国交正常化45周年の記念すべき年であり、日中関係がその時代に戻るよう期待したい」と述べた。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

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