「安全な空の旅」を祈願、乗客が飛行機のエンジンにコイン投げ込み出発不能に―中国

Record China    2017年6月29日(木) 10時20分

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上海浦東国際空港で27日、乗客が「空の旅の安全」を祈願するために搭乗前の飛行機のエンジンに硬貨を投げ込んだ。写真は中国南方航空機。

中国メディアの新民網によると、上海浦東国際空港で27日、乗客が「空の旅の安全」を祈願するために搭乗前の飛行機のエンジンに硬貨を投げ込んだ。エンジンは内部に異物が入ると正常に作動しなくなったり、最悪の場合には爆発する可能性がある。飛行機は検査のため、予定通り出発できなくなったという。

問題が発生したのは中国南方航空CZ380便。日本の中部国際航空を午前9時7分に出発、浦東国際空港に午前10時50分に到着した。午後0時40分には同空港を出発し広州白雲国際空港(広東省)に向かう予定だった。

エンジンにコインを投げ込んだ乗客は80歳の女性で、家族4人での旅行だった。車椅子を利用したいとの申し出があり、手助けのため中国南方航空の係員4人が付き添っていた。女性はタラップを経由して搭乗する前に、エンジン部分に近づくとコインを投げ込んだ。その場にいた南方航空職員らは女性の行為に気づかなかったが、他の乗客が目撃し、職員に知らせた。職員は機内のスタッフと空港に直ちに連絡したという。

ジェットエンジンは、前部の吸気口の内側に圧縮機という部分があり、ブレードと呼ばれる刃を高速回転させて空気を燃焼室に送り込む。ブレードが損傷した場合、エンジンが正常に作動しなくなったり、最悪の場合には爆発する可能性すらある。新民網によると、関係者の1人は「地上では問題が発生しなくても離陸後にエンジンが異常を起こす可能性があり極めて危険だ」と説明した。

警察の事情聴取に対して女性は、仏教を信じており飛行の安全を祈願するためにエンジンに硬貨を投げ込んだと話したという。同機には乗客約150人がすでに搭乗していたが、南方航空は全員をいったん飛行機から降ろし、エンジンや周辺の点検を行った。乗客女性が投げたとみられる5角(0.5元)硬貨など9枚が見つかり、うち1枚はエンジン内部にあったという。

安全確認のために同機は5時間以上遅れ、上海浦東国際空港を午後6時16分に離陸した。(翻訳・編集/如月隼人

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