深刻な中国のごみ問題、焼却炉建設は市民の反対でなかなか進まず―カナダ紙

Record China    2015年5月22日(金) 15時20分

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11日、中国のごみ問題は発展を目指す中国にとって大気汚染や水質汚染にも匹敵する深刻な阻害要因になっている。

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2015年5月11日、カナダ紙グローブ・アンド・メールは中国で深刻化するごみ問題について報じた。ごみ問題は発展を目指す中国にとって大気汚染や水質汚染にも匹敵する深刻な阻害要因になっている。16日付で中国紙・参考消息(電子版)が伝えた。

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中国人民大学国家発展・戦略研究院の研究員は「近年、大気汚染や水質汚染によって、中国の環境問題が世界から大きな注目を集めている。中国が生み出すごみの問題は中国の持続可能な発展を阻害する主要な要素の一つになっている」と指摘する。

各地で山積みにされているごみ処理のために、中国政府はより多くの資金を投入し、より良い方法を採用することを約束してきたが、発生するごみをいかに減らすかという根本的な問題への対応は依然として進んでいない。

一部の国の都市では、市民にごみ袋の購入や生ごみとリサイクルごみの分別を義務づけた条例を制定し、ごみ発生量の大幅な削減を実現している。一方、中国では依然として分別が実施されておらず、あらゆるごみが一緒に捨てられている。中国では現在、1日1人平均1.12キロのごみを生み出しており、ごみ産出量が最大の黒龍江省鶴崗市では同3.2キロにも達している。

中国人民大学環境経済学の宋国君(ソン・グオジュン)教授によると、台湾では10年前に家庭ごみの分類に関する規定を公布するとともに、ごみ袋の購入制度を実施したことによって、ごみ産出量が約40%減少。現在、台湾の1日1人平均のごみ産出量はわずか0.37キロに過ぎない。

宋教授は「われわれにも可能だ。しかし、政治的な障害が存在しており、政府高官や中央政府による関連事項の決定が必要」と語る。北京市では新たなごみ焼却炉の建設を決定し、焼却したごみの70%を肥料化することを今年の目標に掲げているが、中国の多くの地区ではごみ焼却炉の建設計画が地方政府や市民の強烈な反対に遭っている。その原因は、多くの焼却炉が採用する技術が古いため、ダイオキシンなど大量の汚染物質を排出し、新たな環境問題を引き起こすことにある。

土地資源の不足する中国にとって、大量のごみの発生は環境問題としてだけでなく、本来農業用地として使用できるはずの土地を占拠する非常に深刻な問題でもある。(翻訳・編集/秋田)

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